ロッテの遊撃は絶対的なレギュラー不在 藤岡裕大の奮起なるか

12月19日(木)6時0分 SPAIA

千葉ロッテマリーンズの藤岡裕大ⒸYoshihiro KOIKE

ⒸYoshihiro KOIKE

度重なる怪我も影響し不本意なシーズンに

ルーキーイヤーだった昨季、開幕で遊撃のスタメンを勝ち取ると全143試合に出場。123安打、14盗塁、26犠打をマークし、一定の成果を残したロッテの藤岡裕大。今季は遊撃レギュラー確保に向け重要なシーズンだったが、度重なる怪我も影響し81試合の出場にとどまり不本意なシーズンに終わった。
4月の打率が.194と低迷すると、不振から抜け出せないうちに5月には右大腿二頭筋肉離れで離脱。その後復帰し、6月の打率は.289と復調の兆しも見せたが、再び7月末に右大腿二頭筋損傷で離脱。これからという時に怪我に泣かされ、最後まで悪循環から抜け出せなかった。

足の怪我の影響もあり盗塁数も3個に減少。今季はチーム盗塁数も激減しているが、藤岡が万全でなかったことも多少なりとも響いた格好だ。

遊撃は絶対的なレギュラーが不在

野球はセンターラインが重要だが、やはり遊撃手を固定できないのは痛い。近年の例を挙げると、西武は数年にわたって遊撃手を固定できなかったが、源田壮亮が加入した2017年シーズン以降は上位打線が固定されてチームの順位も上昇。2017年にリーグ2位に躍進すると、2018年、2019年とリーグ連覇を達成した。西武の辻発彦監督は2017年のシーズン終盤、「源田が(2番遊撃で)いてくれなかったら、この順位にはいなかったと思う」とルーキーイヤーから遊撃のレギュラーに定着した源田を称賛していた。
ロッテがリーグ優勝・日本一を成し遂げた2005年と下克上で日本一を成し遂げた2010年には、西岡剛(現栃木ゴールデンブレーブス)という絶対的な正遊撃手がいた上に、2005年に関しては守備の名手・小坂誠(現二軍内野守備走塁コーチ)もいた。彼らは走攻守で高いレベルのパフォーマンスを見せて結果も残していた。
現在のロッテには絶対的なレギュラーと呼べる遊撃手はいない。ここ2年で最も遊撃で試合に出場しているのが藤岡だが、走攻守全ての面で首脳陣やファンの期待に応えているとは言い難い。特に今季は足の怪我が影響してか、得意とされる守備面でも捕球や送球のミスが散見され、打撃も低迷。プロ入りしてまだ2年とはいえ、社会人野球から即戦力と期待されての入団で通算打率.241、通算出塁率.298ではレギュラーと呼ぶには寂しい数字だ。遊撃手としてまずは守備から入るのが鉄則ではあるが、レギュラーを確保するためには安定した守備に加え打撃向上が必須だ。

遊撃のレギュラー争いは激化

ロッテは今年のドラフト5位で、遊撃の即戦力候補の福田光輝(法政大)を指名。アピールポイントについて「攻撃的な守備と攻撃的な打撃」と本人が言っているように、攻守における積極性が持ち味だ。
遊撃の即戦力候補の指名は、昨年のドラフト7位の松田進、一昨年のドラフト2位の藤岡も含めて3年連続となった。チーム内に競争を生み出す意図を感じると同時に、遊撃に絶対的なレギュラーがいない証拠でもある。また、正遊撃手候補には、来季でプロ入り5年目となり正念場を迎える平沢大河やユーティリティ性を備える三木亮もおり、虎視眈々とレギュラーの座を狙っている。
現在の遊撃のレギュラー争いは横一線であり、最も穴のあるポジション。何年か続けて安定した成績を残しているプレーヤーがいれば正遊撃手として首脳陣も考えるだろうが、現状はそうではない。当然のことながら、まずは贔屓なしにオープン戦で結果を残したプレーヤーをスタメンに抜擢し試していくべきだろう。

終盤に好調だった打撃を来季へ生かせるか

今季、藤岡は9月に入ってから打撃が上向いた。最終戦となった9月24日の西武戦では猛打賞をマークするなど、本人が「感覚をつかむことができた」と言うように月間打率は.353と良い感触を残してシーズンを終えた。
9月1日のオリックス戦で放った決勝の本塁打は、明らかに高いボール球だったが、上からかぶせるように思い切りたたいてライススタンドに運んだ。藤岡は高めの球には高打率(外角高め.367、真ん中高め.333、内角高め.286)を残すなど強さを見せるが、ど真ん中や内角寄りの球に弱さがある。今後は、弱点となっているコースの克服はもとより、打撃面、守備面、そして走塁面で、いかに積極性を出せるかがポイントになってくるのではないだろうか。
チームの精神的主柱であり、内野のリーダー的存在だった鈴木大地が楽天へ移籍したため、中村奨吾や藤岡にはプレーはもちろん、投手への声かけなどチーム全体を考えるリーダーシップの発揮が求められる。
いずれにせよ、正遊撃手は文句なく藤岡だと言われるような活躍を期待したい。来季も怪我や不振で離脱を繰り返すような状況が続けば、その道はますます遠のいていくだろう。

SPAIA

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