記録尽くめの活躍の乾に指揮官も「ゴール前でのメンタリティが変わった」

2017年12月22日(金)13時51分 サッカーキング

開始41秒弾とリーガ・エスパニョーラでの70000点目を記録した乾貴士 [写真]=Getty Images

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 エイバルの日本代表MF乾貴士が、最高の形で2017年を締めくくった。現地21日に行われたリーガ・エスパニョーラ第17節、本拠地イプルアで今年最後の公式戦を迎えたエイバルは、ホームでジローナに4−1で快勝。乾は先制点を含む2ゴールを挙げて、勝利の立役者となった。

 前節のバレンシア戦で今シーズン初得点を記録した乾は、定位置の左サイドハーフで出場した今節も決定力を見せ付けた。まずはキックオフからわずか41秒、ペナルティエリア内を中央に切り込むと、右足でニアサイドにシュートを叩き込む。続く10分にも絶妙なヒールパスで2点目の起点となった乾は、1点を返されて迎えた後半もチャンスを見逃さない。立ち上がりの54分、味方のシュートを相手GKが弾いたボールを左足で押し込み、勝利を決定付けるチーム3点目を決めた。

 昨シーズン最終節のバルセロナ戦以来となる1試合2ゴールを挙げた乾。先制点は今シーズンのリーガ最速弾、追加点はリーガ70000ゴール目となるメモリアル弾と、記録尽くめの1日となった。

 当然ながら、乾にはスペインのどのメディアからも最高級の賛辞が送られている。とりわけ国内最大のスポーツ紙『マルカ』は、「イヌイがクリスマス・プレゼントをイプルアに運ぶ」と題打つと共に、両チームの選手で唯一となる3点の評価を与えた。また、地元紙『エル・ディアリオ・バスコ』が行ったアンケートでは、全体の72%もの人々が乾をマン・オブ・ザ・マッチに選んでいる。

 乾への称賛はこれだけに止まらず、試合後の会見に臨んだホセ・ルイス・メンディリバル監督も、エイバルで3シーズン目を迎えた日本人選手の成長を手放しで褒め称えた。

「私はこれまで『イヌイは素晴らしい選手だが、ゴールが足りない』と言い続けて来た。エイバルに入団した頃の彼は、テクニックは凄いが守備は酷い選手だった。しかし、ディフェンスの仕方や、良いポジションの取り方をしっかりと学んだ。さらに、ここ数週間はあらゆる手段を講じて得点を決めている。それは、ゴール前でのメンタリティが変わったからだ。彼はもう、美しいプレーをするだけではなく、点も取れる選手になった」

 2試合連続ゴールという、このうえない形で2017年の戦いを終えた乾。直近6試合で5勝1分と勝ち点を荒稼ぎしたエイバルも、ヨーロッパリーグ出場圏内目前の暫定7位に浮上した。クリスマス休暇を挟むのが残念とも言えるほどだが、2018年もチームと共に良い流れに乗り、新年早々からゴールやアシストのオンパレードに期待したい。

文=北村敦

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