ドゥカティ、2023年MotoEに供給予定の電動バイクを公開。ミサノでミケーレ・ピロがテスト実施

2021年12月29日(水)17時58分 AUTOSPORT web

 12月20日、イタリアのモーターサイクルメーカーであるドゥカティは、2023年からFIM Enel MotoE World Cup(MotoE)に供給する電動バイクのテスト車両を公開した。


 電動バイクのチャンピオンシップであるMotoEは、ロードレース世界選手権MotoGPの併催として2019年からスタート。2019年から2022年までエネルジカがマシンを供給することが決定している。


 しかし、10月末にエネルジカが2022年でマシン供給を終了することを発表し、その後、ドゥカティが2023〜2026年までワンメイクマシンを供給する契約を締結した。

ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『VL21L』


 そんななか、ドゥカティは電動マシンの最初のテストをミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行ったことを明かし、『VL21L』と呼ばれるプロトタイプとなる新型のMotoEマシンをお披露目した。テストライダーはMotoGPマシンのデスモセディチGPなども開発しているミケーレ・ピロが務めた。

ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『VL21L』


 ピロは「サーキットでMotoEプロトタイプをテストすることは、ドゥカティの歴史における重要な章の始まりを意味するため、大きなスリルを味わった」と語った。


「バイクは軽く、すでに良いバランスがとれている。さらに、最初のスロットルのつながりや、人間工学に基づいた設計は、MotoGPマシンに非常によく似ている」


「もし、この静寂と、このテストで出力をパフォーマンスの70%に抑えることにした事実がなければ、僕は自分のバイクに乗っているのだと容易に想像できただろう」

ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『VL21L』


 また、ドゥカティのeモビリティディレクターであるロベルト・カネは以下のように語った。


「私たちは今、本当に素晴らしい瞬間を体験している。これが夢ではなく、現実であることが信じがたいほどだ。ドゥカティ初の電動バイクでのサーキット走行は、そのユニークさだけでなく、パフォーマンスの目標と極めて短いタイムスケールの両方において挑戦的な取り組みであるという点でも、例外的な存在だ」


「だからこそ、このプロジェクトに携わるチーム全員の努力は素晴らしく、今日の結果は、ここ数カ月の努力に報いるものだと思う。確かにまだ完成したわけではない。実際はまだまだ長いが、その間に最初の重要なレンガを積んだ」


 開発における重要な課題は、バッテリーのサイズ、重量、走行できる距離だ。また、目標は高性能で軽量性を特徴とする電動バイクを使用できるようにすることだという。そのほか、性能の向上に加え、重量を抑えること、冷却システムの開発によって得られるレース中の一貫したパワーデリバリーなども挙げられた。

ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『VL21L』
ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『VL21L』

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