VAR、ついにオフサイド関連の運用方法が改定か…IFAB総長が示唆「主審の決定が優先されるべき」
2019年12月31日(火)8時58分 サッカーキング
VARは誤審をなくすための画期的な新システムとして発案・開発・研究が進められ、2017−18シーズンのブンデスリーガとセリエAを皮切りに各大会での導入が進んでいる。今シーズンからはついにプレミアリーグでも導入が始まったが、世間の反応は賛否両論。ジャッジ精度の向上が評価される一方で、ゴールにほぼ毎回見直しが入ることで「感情が奪われる」と嘆く声も少なくない。特にコマ単位でも判別が難しいオフサイド関連の運用方法は議論の対象となっており、第20節で5つものゴールがVARのオフサイド判定によって取り消されたこともあって、英国中で論争が巻き起こっているようだ。
そんな中、ブルード事務総長はVARについて言及し、オフサイド関連の運用法を改定する可能性について示唆。判定に時間がかかりすぎている現状を好ましく思っていないことを明かし、場合によっては主審によるオリジナルな決断が適用されるべきだと語った。
「VARについては、見直しが必要になる可能性へと向かっていることがわかります。オフサイドかどうかを特定するために数分が費やされるくらいなら、明確さや明白さよりも、(主審による)元の決定が優先されるべきです」
「私たちが本当に強調する必要があるのは、『明確かつ明白』がVARまたは主審によって見直されるすべての状況に適用される、ということ。理論上、1ミリメートルのオフサイドはオフサイドです。しかし、選手がオフサイドではなく、VARが5〜12台のカメラを見てオフサイドかどうかを確認しようとするなら、(主審による)元の決定が有効になるべきです」
「人々はあまりにも“証拠探し”に躍起になっている。私たちは『より良い決断』ではなく、『明らかなミスの排除』をしたいのです。VARを使用しているすべての大会に、今後数週間のうちに(運用法に関する)いくつかの更新を伝えます」