婚活アプリに潜む「既婚者」をスクショしてツイッターで晒しあげ…法的リスクは?

1月2日(火)9時40分 弁護士ドットコム

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最近、街コンといった出会いの手段に加えて、スマートフォンの「婚活アプリ」を利用する人が増えています。自分の顔写真や自己紹介を掲載し、相手を探すときは年齢、身長、職業などを設定して検索ができます。気に入った相手がいれば「いいね!」を押し、「マッチング」すればメッセージの交換ができるようになるといった仕様です。


多くの婚活アプリでは、利用規約で既婚者の会員登録およびサービスの利用を禁止しています。しかし、中には遊び目的で既婚者が紛れ込んでいるということもあるようで、ツイッターではちらほら「この人既婚者です 要注意」といった文言と一緒にアプリの画面のスクリーンショットが掲載されているのを見かけます。中にはスタンプなどで隠さず、顔写真をそのまま掲載しているものもありました。


確かに、本気で婚活している人にとっては許しがたいことですが、怒りに任せて既婚者情報をSNSで共有した場合、晒した側に法的リスクはないのでしょうか。呉 裕麻弁護士に聞きました。


●名誉権やプライバシー侵害の恐れも

「最近流行りの婚活アプリは、未婚者が結婚相手を見つける目的で利用するためのものです。


そのため、利用規約において既婚者の会員登録及びサービスの利用を禁止していること自体には合理的な理由があります。既婚者であるにもかかわらず、会員登録などがなされている場合、婚活アプリの運営会社により、以後のサービスの利用が禁止されることとなります」


呉弁護士も指摘するように、既婚者による婚活アプリの利用は禁止されている。では既婚者情報をSNSで共有しても問題ないだろうか。


「婚活アプリの利用者自身が、既婚者のスクリーンショットなどをSNSで拡散することは問題があります。


具体的には、既婚者であるにもかかわらず、婚活アプリを利用していると公にすることは、その既婚者が不正な目的で婚活アプリを利用している人物だとの印象を他人に与えるものであり、名誉権侵害となります。公益目的であり公共の利害に関する事実であること、なおかつその情報が真実であるとして違法性がしりぞけられる可能性はありますが、リスクを伴います」


本当に既婚者であっても、名誉権侵害になりうるという。さらに呉弁護士は続けてこう指摘する。


「そもそも、婚活アプリを利用しているとの情報を公にすること自体、利用者のプライバシー権を侵害するとも言えます。既婚者か未婚者かを問わず、婚活アプリを利用しているとの情報は高度なプライバシー情報と言えるからです」


既婚者をアプリで見つけても、SNSで晒す事にはリスクが伴うということだ。


「既婚者情報を SNSで拡散することには様々なリスクが伴います。そのため、既婚者が婚活アプリを利用していることが判明した場合には、まずはアプリ運営会社に通告し、以後の利用を停止してもらうなどの対処を取ってもらうべきです。そのような手段をとることなく、たちまち既婚者のスクリーンショットなどを広く拡散することには上記のような問題が生じるので要注意です。」


(弁護士ドットコムニュース)


【取材協力弁護士】
呉 裕麻(おー・ゆうま)弁護士
1979年東京生まれ。韓国籍。2006年に司法試験合格。岡山合同法律事務所に所属後、2013年に現事務所開設。人権問題、交通事故、男女トラブル、インターネット問題、企業法務等、幅広く活動中。
事務所名:弁護士法人岡山中庄架け橋法律事務所
事務所URL:http://kakehashi-law.com/

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