ランチにもひとりメシにも最高! 2022年に本当に美味しかった「至極の定食」BEST5

2023年1月2日(月)10時50分 食楽web


画像はことぶき食堂(荻窪)の「ブタカラ定食」 | 食楽web

「定食」といえば、メイン料理とご飯、そして汁物と副菜たちが一堂に会する、まさにランチやひとりメシに欠かせない最強のセットメニュー。定食が目の前に出てきたときのワクワク感と完食後の幸福感たるや、日本人でよかった! と思わず感謝せずにはいられません。

 というわけで今回は、2022年に実際に取材した中から、満腹感と満足感、そして幸福感まで得られる逸品定食をご紹介します。メインが肉でも魚でも、味とボリューム満点で、ついついご飯をおかわりしたくなる定食ばかり。白いご飯がこの上なく頼もしく感じられるおかずたちに注目です!

もはやステーキ! 分厚くトロトロな「チャーシューエッグ定食」|『新御茶ノ水 萬龍』(小川町)

 東京・御茶ノ水の町中華『新御茶ノ水 萬龍』は“安い・ウマい・ボリューミー”の3拍子が完璧にそろった大人気店。なかでも界隈の学生やビジネスマンや学生などに人気なのが分厚く大きめのチャーシューが2枚も盛り付けられた「チャーシューエッグ定食」です。

 豚バラ肉と豚肩ロース肉の2枚組みのチャーシュー、ステーキと見紛うばかりのサイズ感で、思わず箸ではなくナイフとフォークを探してしまいそうに。弱火でじっくり3時間かけて煮込み、秘伝のタレに丸1日漬け込んだ後、中華鍋で焼き上げるという、まさに手間ひまかけた逸品です。そのチャーシューを覆うように目玉焼きがのせられており、彩りも完璧。


目玉焼きの黄身がチャーシューに絡み、たまらない味わいに進化

 バラ肉のチャーシューは箸でつまみ上げただけで崩れてしまいそうなほどのやわらかさ。口に入れれば、トロリとした歯ざわりで歯を立てなくても舌の上で吸い込まれるようにとろけていきます。肩ロース肉のチャーシューは、バラ肉よりは歯ごたえがありますが、そのぶん、歯が沈み込んでいくごとにコク深い味わいを感じられます。


もちろんご飯にオン! 濃いめの甘辛いタレがご飯と異常な相性をみせる

 目玉焼きの黄身は当然半熟なので、チャーシューにからめて食べると味がマイルドになり、かすかな甘みも加わります。肉の脂と旨みに、継ぎ足し続けて作る甘辛いタレ、そして卵のまろやかさが見事に調和して、あっという間にのどの奥に消えていきます。これを白飯にのせて食べれば、一気に幸福感に包まれます。

●SHOP INFO

店名:新御茶ノ水 萬龍

住:東京都千代田区神田駿河台3-2-6 御茶ノ水ビル A.PLAZA 1F
最寄り駅:千代田線・新御茶ノ水駅

手づかみで豪快にかぶりつきたい「鶏の半身揚げ」定食『鶏聖』(八広)

 鶏の素揚げといえば、居酒屋などでも人気の一品料理。しかし最近はお酒のアテとしてだけでなく、“おかず”として定食スタイルで提供するお店も増えています。例えば東京・墨田区の京成押上線・八広駅からほど近い『鶏聖』も素揚げ定食が評判のお店の一つ。こちら、北海道出身の店主・石田和行さんが営んでおり、お昼は半身揚げやザンギなどを定食で味わえる地域密着型のお店です。


食べる前から絶対ウマいと思わせる半身揚げの美麗なフォルムにうっとり

 こちらのオススメが数量限定の「鶏聖揚げ定食」880円。鶏の半身揚げの定食です。待つことしばし。ご飯、味噌汁、お新香、そして味変用のハニーマスタードソースとともに運ばれてくる半身揚げはこんがりキツネ色に輝き、ふっくらとしたそのフォルムを見た途端に、すぐにでもかぶりつきたくなるほど魅力的です。


割ればなんとも言えない美味しそうな香りとと肉汁が一気にあふれます

 パリッパリの皮は見事な揚げ具合。歯をめり込ませていけば、塩味と肉の旨みが口の中で弾けるように広がります。からあげ×ご飯の相性のよさは周知のとおりですが、しかしこの半身揚げのように、シンプルに“塩+肉の旨み”で食べるご飯もまた格別。特に旨みたっぷりの骨の周辺部分の肉の美味しさたるや…。また、添えられたほんのり甘めのハニーマスタードは、淡白なムネ肉部分と相性抜群。味変要員として縦横無尽に活躍してくれます。


ハニーマスタードソースはほんのり甘めでムネ肉との相性が特に良い

 ちなみに、定食に付いてくる味噌汁も、丁寧に作られた逸品。メインはもちろん、サイドメニューにも手抜かりなしで嬉しくなってきます。

●SHOP INFO

店名:鶏聖

住:東京都墨田区墨田4-47-11
最寄り駅:京成押上線・八広駅

築地場外市場で楽しめる最高峰の「煮魚定食」|『多け乃』(築地)

 築地場外市場にある人気の居酒屋&大衆食堂『多け乃(たけの)』。昭和10年創業の老舗で、刺身や煮付け、フライなど、魚や貝など海の幸は何を食べても美味しいと評判のお店です。お昼にこちらを訪れたらぜひ味わってほしいのは、1300円ほどからいただける煮魚定食。取材した日は「ランチサイズ・キンキ」(2500円)があったので、奮発してそれをいただきました。

 ランチサイズということなので小さめのものを想像しましたが、なんとキンキ丸ごと1尾。箸を入れるとホロリと身がはがれます。いざ口にすれば、脂が乗っていて旨みたっぷり。ツルンとした舌ざわりの食感も最高です。次に煮汁に身を浸して食べると、食欲がさらに加速。濃厚で旨みも十分なキンキの身を、甘い煮汁とともにホカホカの白いご飯にのせて一気にかきこみます。う、旨すぎる…!

 頭、とくにホホがまた美味! ゼラチン質特有のプリンとした食感がたまりません。胸びれや背びれの付け根の部分もことごとく美味しくて、「残すのは忍びない。限界まで食べてやれ!」と、骨についた身もきれいサッパリ食べ尽くしてしまいました。

 余った煮汁は、胸びれを箸でつまんで刷毛のようにしてご飯に染み込ませていただきます。これがまたウマいのなんの。ご飯をここまで美味しくしてしまう煮汁に完全に脱帽。煮魚がなくなっても、ご飯だけをおかわりしたくなる、まさに満足度MAXの定食です。

●SHOP INFO

店名:多け乃

住:東京都中央区築地6-21-2
最寄り駅:日比谷線・築地駅

魚フライの王様「アジフライ」が旨すぎる絶品定食|『トーキョーアジフライ』(市ヶ谷)

 2022年3月に東京・市ヶ谷、靖国神社のすぐ近くにオープンしたアジフライ専門店『トーキョーアジフライ』は、開店直後からものすごい人気のお店です。店内で食べられるのは「手仕込みアジフライ定食」(1500円)。アジの水揚げ量日本一を誇る長崎県松浦市から毎日直送されてくるアジを店内で丁寧に下処理し、オーダーが入ってから揚げていきます。

「手仕込みアジフライ定食」は、ご飯に味噌汁と卵黄醤油漬け、漬物とわさびおろしがお盆にのっており、メインのアジフライのお皿はお盆外で登場します。


「手仕込みアジフライ定食」と数量限定の「胡麻鯵(ゴマアジ)」。羽釜炊きのご飯はおかわり自由! ダシがよく効いた味噌汁も美味しい

 そのアジフライ、サックリとした爽快な歯ごたえの後、肉厚でふっくらとしたアジの身に到達した瞬間、アジの旨みと鮮度のよさがダイレクトに迫ってきます。中骨の周囲もうまく揚げられていて、パリッパリの香ばしいお煎餅のよう。

 アジフライの相棒とも言うべきタルタルソースは酸味ひかえめでほんのり甘さを感じるスッキリ系の味。さっくりと揚がったアジに最高に合います。


アジフライは肉厚で身もふっくら。自家製のタルタルソースとの相性がバツグン

 ご飯は五つ星お米マイスターが厳選した銘柄米を約30分に1回、羽釜で炊き上げたというもの。ほどよい歯ごたえと粘りがあり、そこに卵黄醤油漬けをかけて“TKG”にするのもおすすめ。濃厚でとろみのある卵黄に、舌がメロメロになりそう。さらにパルメザンチーズをふりかければ、ちょっと高級なリゾットのようになります。

●SHOP INFO

店名:トーキョーアジフライ

住:東京都千代田区九段南3-8-10 ACN九段南ビルB1F
最寄り駅:JR総武線ほか市ヶ谷駅

至極の「豚からあげ」でご飯が止まらない老舗の「ブタカラ定食」|『ことぶき食堂』(荻窪)


名物「ブタカラ定食」(1000円)。ご飯、味噌汁、お新香。味変用のタルタルソースは別料金(50円)

 JR荻窪駅北口から徒歩15分ほどにある『ことぶき食堂』は、1956年創業の老舗食堂。こちらの名物「ブタカラ定食」は多くのメディアにも取り上げられ、ファンも多数の超人気メニューです。

 このブタカラ、豚肩ロース肉に片栗粉をまぶしてラードで揚げたものに、醤油や酢、ニンニク、ショウガなどで味付けしたタレをからめています。オーダーから数分で登場したブタカラ定食、200gほどあるそうで、一瞬完食できるか不安になってしまうほどにてんこ盛り。

 ブタカラの衣はサクッとした歯ざわり。その先に待っている肉の旨みと柔らかさが相まって“サクトロ”食感とでも表現したくなる噛みごたえ。コクのあるラードの風味が口いっぱいに広がっていきます。


豚肩ロース肉に片栗粉をまぶしてラードで揚げたものに、醤油や酢、ニンニク、ショウガなどで味付けしたタレを絡めた逸品

 あまりの美味しさに、気づけば反射的にご飯で追いかけざるを得ない状態に。舌が吸収しきれなかったブタカラの旨さを、ご飯が見事に受け止めてくれるので、ブタカラ⇒ご飯の無限ループが止まりません。自家製のタルタルソースをつけると、こってり感がやや和らぎ、ほんのり甘みも出てきます。


定食に付いてくる味噌汁が美味しいとテンションが上がりますが、コチラの味噌汁は絶品

 そして、かつおなど数種類のけずり節でダシをとっているという味噌汁も超絶美味。ダシの旨み・風味が実に爽やかで滋味深い味わいの一杯。こってりしたブタカラとのギャップが絶妙で、これまた相性バツグンです。まさに国宝級の美味しさが味わえる至極の定食です。

●SHOP INFO

店名:ことぶき食堂

住:東京都杉並区桃井1-13-16
最寄り駅:JR中央線ほか荻窪駅

※本記事の価格はすべて取材当時のものです

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