会社員で雑所得20万円以下の副収入でも確定申告が必要なケース

1月4日(金)8時10分 All About

よく「会社員の副収入が20万円以下なら確定申告しなくていいんだよ!」なんて言葉を耳にしたりしますが、実際にはどのようなルールになっているのでしょうか?

写真を拡大

確定申告をしなければならない人とは?

大部分のサラリーマン(給与所得者)の方は、給与の支払者が行う年末調整によって所得税額が確定し、納税も完了しますから、確定申告の必要はありません。しかし、給与所得者であっても以下の要件(抜粋)等に当てはまる人は、原則として確定申告をしなければなりません。

1. 1カ所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
2. 2カ所以上から給与の支払を受けている人で、主たる給与(年末調整を受けた給与)以外の給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人

等があります(国税庁HPより抜粋)。

そもそも20万円基準ってなに?

確定申告をしなければならない人のキーワードとは、

① 収入が20万円を超える
② 給与所得及び退職所得以外の所得の金額
③年末調整を受けた給与以外の給与の収入金額

の3点です。

ポイントは、給与は収入、その他(退職所得は除く、以下同様)は所得という点です。つまり、副業としてアルバイトをした場合には、アルバイト代(給与収入)が年間20万円を超えた場合には、2カ所以上からの給与収入があったとして確定申告が必要となります。この基準は収入です。

また、アルバイトではなく、インターネットのオークションサイトやフリーマーケットアプリなどを利用した個人取引による所得や、ビットコインをはじめとする仮想通貨の売却等による所得、執筆や講演などによる所得が年間20万円を超えた場合には、確定申告が必要となります(国税庁HPより)。

収入と所得の違いは?副収入で重要なのは「必要経費」

収入と所得の違いは、簡単にいうと、収入は必要経費等を控除する前の金額、会社で言うと「売上」のイメージです。所得とは、必要経費等を控除した後の金額で、会社で言うと「利益」をイメージするとわかりやすいでしょう。つまり、給与は、給与所得控除額を引く前の収入額そのもので判定し、それ以外は、必要経費を差し引いた所得(利益)で判定するということです。

例えば、アルバイトで25万円の給与収入があった場合には確定申告が必要となりますが、インターネットのオークションサイトなどで、転売目的で6万円で買ったブランド品を25万円で売却した場合には、19万円の所得(25万円(収入) − 6万円(必要経費等))となるため、確定申告は不要となります。つまり、重要なのは必要経費等ということになります。

必要経費にはどんなものが含まれる?

では、必要経費にはどんなものが含まれるのか? 雑所得等の金額を計算する上で、必要経費に算入できる金額は、次の金額です。

(1) 総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
(2) その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額
(国税庁HPより)

ちょっと難しいですが、その収入を得るためにかかった(必要となった)費用をイメージして下さい。実際の確定申告の際には次のような書類(収支内訳書)を提出します。

収支内訳書
ご覧頂きますと、左側から中央にかけてその他の経費という欄(イ〜レ)があると思います。ここには、例えば、ニの旅費交通費(打ち合わせのための電車賃など)やホの通信費(スマホ代や郵便代など)、ヌの消耗品費(印刷用紙代やインク代など)を必要経費として差し引けることとなります。

税務調査に注意!

注意すべきは、あくまでも、その収入(売上等)を得るために必要となったものだけが認められるという点です。この点は、税務調査においても最重要視されますので、くれぐれも注意して下さい。

住民税も要注意!

前述の20万円以下のために確定申告をしなくても良いというのは、あくまでも所得税等(所得税及び復興特別所得税、以下同様)のみを言います。住民税に関しては、20万円以下であっても申告しなければなりませんので注意して下さい。忘れていると、あとから確認の連絡があるかも知れません。

住民税の申告とは?いつまでに申告する?

住民税は、このような市・県民税申告書を提出することになります。申告期限は、確定申告と同様に、原則として翌年の3月15日となっていますので、市役所等に確認して下さい。なお、サラリーマンの納税は、会社から毎月特別徴収されることとなっておりますので、毎月の給与明細を確認してみて下さい。
市県民税申告書(大和市HPより)

あらかじめ源泉徴収されていても?

原稿料や講演料を受け取る際には、報酬・料金等として所得税等を源泉徴収されることになっていますが、この源泉徴収には、住民税は含まれておりませんので、やはり、20万円未満であっても住民税申告は必要となります。

最後に注意点!

最後に注意点として、確定申告をしなくてもよい20万円以下の所得であっても、ふるさと納税や医療費控除、住宅ローン控除などを適用するために確定申告書を提出する場合には、前述のような20万円以下の収入や所得であっても確定申告に含めなければなりませんので、申告漏れがないように十分に注意して下さい。
(文:坂口 猛(マネーガイド))

All About

「所得」をもっと詳しく

「所得」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ