新たに発見された先史時代のストーンサークル、雷を呼び寄せるために意図的に建設された可能性(スコットランド)

1月6日(月)20時30分 カラパイア

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Swen_Stroop/iStock

 スコットランド西海岸側に浮かぶアウター・ヘブリディーズを構成する島のひとつ、ルイス島にはカラニッシュ・ストーンサークルという象徴的な遺跡があるが、その目と鼻の先で、これまで知られていなかった別のストーンサークルが発見されたそうだ。

 驚いたことに、円形に配置されたそのストーンサークルの中央には、強烈な落雷があった痕跡がはっきりと残されているという。

 もしかしたら、このストーンサークルはそもそも雷を呼び寄せることが目的だったのかもしれないそうだ。
・カラニッシュ・ストーンサークルとそのサテライト群

 スコットランド、セント・アンドルーズ大学のリチャード・ベイツ氏らがリモートセンシング技術で探していたのは、5000年前の新石器時代に作られた巨石遺跡カラニッシュ・ストーンサークル付近で埋もれている立石(りっせき)だった。

 これまでの調査からは、主要モニュメントのサテライトサークル候補が1ダース以上も発見されている。

 今回発見されたのは、カラニッシュ・グレート・サークルを見下ろす丘の地下に埋もれた1本の立石だ。そして地球物理学的な解析によって、その立石はかつてストーンサークルの一部であったことが判明した。 

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カラニッシュ・グレート・サークル Studio-Annika/iStock

・落雷によって残された星型の磁気異常

 特筆すべきは、そのサークルの中央で星型の磁気異常が検出されたことだ。それは4000年前のもので、『Remote Sensing』(12月11日付)に掲載された論文によると、単発の大きな落雷か、同じ場所への一連の小さな落雷が原因であるという。

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C. R. Bates et al., 2019

 ストーンサークルが落雷の前からあったのか、それとも事後に建設されたのかどうかははっきりしないが、ベイツ氏は、ストーンサークル中央の落雷の痕跡が「偶然である可能性は低い」とプレスリリースで述べている。

 「サイトXIの雷がかつてあった木や石に落ちたのか、それともモニュメント自体が雷を引き寄せるためのものだったのかは不明だ。しかし調査結果は、自然の力がこの島の初期農耕民族の日常生活や信仰と密接につながっていた可能性を示唆している。」

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大きな星型に現れている磁気異常(磁場勾配)。緑の円は、これまでに発見されていた立石の位置。赤い縁は、今回発見された立石を表す。
image credit:

・ストーンサークルは雷を落とすために作られた?

「カラニッシュ遺跡群上部の支配的な位置に意図的に設置されたストーンサークルは、落雷が起きる確率を高めたかもしれない」と論文では述べられている。

 はっきりとしたことは分からないが、ストーンサークルが雷を呼び寄せるために作られたというアイデアは心惹かれるものがあるだろう。

 考古学的な研究によって、かつて文化と自然とには共生的な関係があったらしいことがますます認識されるようになっている。だとすれば、発見されたサークルが実際に雷を落とすためのものだったとしても何ら不思議はない。

 カラニッシュ・ストーンサークルのような巨石遺跡は、その作りが季節の変化や太陽の位置に対応しているというのが典型的なパターンだ。
 
 しかし、今回の研究は、これまであまり考察されてこなかった雷もまた重要な役割を果たしていた可能性を示唆している点で興味深いものだ。

References:stolenhistory/ written by hiroching / edited by parumo

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