ボートレース場屈指のグルメ天国『ボートレース多摩川』で“勝負メシ”を食べ歩いてきた

2021年1月6日(水)10時49分 食楽web


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 安くて旨い飯といえば、B級グルメ。ファストフードからご当地メシまでその幅は多岐にわたりますが、今回は意外と知られていない、ボートレース場の“勝負メシ”をご紹介します。

 食楽webではこれまで、江戸川、平和島と2回にわたってボートレース場の絶品メシを食べ歩いてきましたが、今回、向かったのは東京・府中市の『ボートレース多摩川』。


東京・府中市にある『ボートレース多摩川』は、西武多摩川線・競艇場前駅から徒歩2分、その他の最寄り駅から無料のシャトルバスもあり、アクセス良好

 ため池を利用して作られたレース場で、砂利の採掘を行い、防風林を植えたりすることで、川にも海にも影響を受けないボートレース多摩川の水面は、“日本一の静水面”とも呼ばれています。


週末の開催日には親子連れも多数。水面の周囲の芝生でシートを広げてくつろぐ家族がたくさんいます。夏場には水面にステージが登場し、阿波踊りなどのショーも開催されます

 このボートレース多摩川には、大きなレストランが3つ、フードコートや売店も充実しており、計9店舗の飲食店が営業中。1日かけても全て回るのは困難なほど、たくさんの飲食店が軒を連ねています。食べたいものが必ず見つかりそうなラインナップで、食べ歩きもとっても楽しいんです。

 ちなみに、関東のボートファンの間では、ボートグルメの2大巨頭は「平和島のもつ煮、多摩川の牛炊(ぎゅうすい)」というのが定説。はるばるボートレース多摩川に来たからには、この「牛炊」は食べずに帰れません! というわけで、さっそく入場料100円を支払い、本場へ突入です。

東京・2大ボートグルメの一角『ウエイキー』の「牛炊」


こちらがお目当ての「牛炊」850円

 まずは、ボートファンの中で人気No.1とも噂される、『ウエイキー』の「牛炊」を目指して奥へと進みます。店に入ると…まず驚くのはその広さ。座席数100を超える店内では、ラーメンやカレー、本日の定食などが味わえます。


入口からいちばん奥にある、『レストランウエイキー』

 食券を購入してカウンターへ。もちろん「牛炊」をオーダーします。多摩川の名物といえばコレ。そういえば、人気テレビ番組「月曜から夜ふかし」でも、多摩川のソウルフードとして紹介されていましたよね。

「牛炊」は1分も待たずに登場。さすが競艇場のレストランだけあって、提供が早い! 大きい丼にスープのような見た目、それにキムチと唐辛子とニンニクが添えられています。


中にはお肉がゴロゴロ。味変で、ニンニクと唐辛子を加えて

 スプーンですくってみると、中から現れたのはご飯と牛肉。「牛炊」とは牛の雑炊のことで、まろやかな塩味です。小さなお肉がゴロゴロと入っていて、噛まなくてもほどけていくほど柔らか。それもそのはず、牛すじを4時間もコツコツと煮込んでいるんだそうです。

 牛肉をじっくりと煮出して、塩で整えたシンプルな味つけなのですが、なんとも絶妙で美味しい! スープの味がとっても上品で、まるでソウル市内の名店で牛テールスープかクッパでも食べているような感じ。いやむしろそれ以上か? と思えるほど洗練された味わいで、びっくりしました。

 半分ほど食べて、味変でニンニクと唐辛子を入れてみると、これまたピタリと合います。一気に薬味の香りが広がって、これまでとまったく異なる味わいが楽しめました。

うどんにカレー、揚げ物、定食と多摩川はグルメ天国!


左・トロトロの牛すじがうまい「牛すじカレー」600円。右・濃いめの味に、ビールが進む「もつ煮」700円

 噂の牛炊を心ゆくまで堪能した後は、正面入口を入り、通路を抜けた場所にある飲食店に行ってみることに。

 左手には牛すじカレーの店があり、6種類のカレーと揚げ物やうどんが食べられます。名物「牛すじカレー」は少し辛めのカレーに、トロトロの牛すじが入った一品。実に滋味深くて美味しいです。

 そして右手にあるのが和食家庭料理の『彩り亭』。魚や肉の定食やうどんなどがいただける食事処です。こちらでは「牛もつ煮込み」を単品でオーダーしてみました。大きな丼に、ドーンと盛られた牛もつ。ボリュームたっぷりで食べ応えがスゴい! 甘辛の濃いめの味付けで、食べたかったイメージそのままで、これまた大満足です。


左・片手で手軽に食べられるスナック100円〜も充実。右・3軒の飲食店が入る、さぬきうどんコーナーにはデカすぎる「串モツ」200円も鎮座

 そこから奥に進み、水面スタンド側裏にあるのが、スナックの売店。こちらでは、「しゅうまい」や「あげもち」などのスナックが常時20種類以上ずらりと並びます。「いかげそ」(100円)、「アメリカンドッグ」(120円)、「フライドポテト」(150円)などが揃い、リーズナブルな価格で気軽に食べ歩きできるのが嬉しいところです。

 さらに奥へ奥へと歩を進めると、「さぬきうどん」と書かれたフードコートが。ここには、焼きそば、讃岐うどん、焼き鳥という3つの専門店が入っています。ここでは、焼き鳥コーナーの串モツをいただきました。ごろっと大きいモツが串に刺さり、豚の胃袋(シロ)と牛の肺(クロ)が入っています。どちらも食感が面白くて、食べ応えも十分です。

旨い! 隠れた人気メニュー、指定席エリアの「ビーフシチュー」


これが多摩川ファン憧れのメニュー、「ビーフシチュー」。現在、料金改定中とのことなので、金額は店舗にお問い合わせください

 最後にご紹介するのは、4階の指定席エリアにある『緑水亭』の「ビーフシチュー」です。ここは、指定席のお客さんだけが入れるレストランなんです。

 食券を購入して待つこと5分。出てきた「ビーフシチュー」の肉の大きさにびっくり。こぶし大の大きさのお肉が3個も入っています。肉は箸で切れるほどやわらかく、付け合わせの野菜のソテーの具合も最高で、シチューの味も有名洋食店さながらの味。ボリュームと本格的な味にすっかりやられてしまいました。これは絶対食べておくべき逸品です。

 数量に限りがあるので、昼過ぎには完売になっていることもあるという人気メニューだそうなので、絶対に食べたい! という人は、早めの来店がおすすめです。


「ビーフシチュー」は高級レストランの味!

 というわけで、一気に巡ってきましたが、いかがでしたでしょうか。府中のソウルフード「牛炊」をはじめ、9軒のお店が入る『ボートレース多摩川』。店舗数も品数も多く、ワンハンドで楽しめるスナックから、高級店さながらの本格洋食までいただけます。

 1日では回りきれないほど店が多いので、どこに入ろうかと迷うのもまた楽しいもの。すべてのお店は本場でレース開催日のみの営業なので、スケジュールをチェックして、ぜひ行ってみてくださいね。

●DATA

ボートレース多摩川

住:東京都府中市是政4-11
TEL:042-369-1811
営:レース開催日 ※スケジュールはH Pにて確認してください
http://www.boatrace-tamagawa.com
休:レース開催以外休業
※価格は全て税込

●著者プロフィール

矢巻美穂(やまき・みほ)
国内外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマンで、撮影から執筆・編集作業まで行う。単著としてネパール、台湾、ウズベキスタン、韓国などのフォトガイドブックを執筆。近著は『はじめて旅するウラジオストク』(辰巳出版)。また、YouTubeで「旅ちゃんねる MinMin Tour」をオープン。これまで取材に行って、本当に美味しかった店や行ってよかった人気スポットを紹介。

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