昔の人々が好んだ「ゲテモノ料理9選」! フラミンゴの舌、小鳥の活き造り、うんこワイン…

2023年1月5日(木)17時30分 tocana

 現代の食文化の中にも珍味やゲテモノなどのレアな食体験が残されているが、歴史をさかのぼると昔の人々もきわめて気色の悪い信じがたいフードアイテムを堪能していた。歴史情報サイト「Ancient Origins」の記事では我々の先祖たちが楽しんでいた最も不気味な食事を9つ紹介している。


ゲテモノ1
フラミンゴの舌(タン)

 今日の我々はニワトリやカモなどの鳥類の肉を食べているが、古代ローマにおいてはなんとフラミンゴが高級食材として食されていた。


 フラミンゴは古代ローマで富の象徴と見なされており、食材として高価で取引されていた。特にフラミンゴの舌は珍味と見なされていて、富裕層に好んで食べられていたのだ。


ゲテモノ2
ガルム(発酵魚醤)

 ガルム(garum)は、古代ローマで人気のあった発酵魚醤である。当時のローマにおいて主な調味料であった。


 原料は魚の腸、血、酢、蜂蜜、ハーブ、スパイスを組み合わせ、この調合物を太陽の下で数カ月間発酵さて作られていた。


 ガルムは魚の捨てるような部位が使われていて原材料費はタダ同然であったが、製造に時間がかかるため実際にはかなり高価なものであった。


 またこの魚醤は発酵中の強烈な悪臭のため、街の外でのみ作ることが許可されていたため、時には入手が難しいこともあったという。


ゲテモノ3
豚の子宮

 日本では豚ホルモンのコブクロとして食べられているメス豚の子宮だが、意外なことに古代ローマでは豚の子宮が好んで食べられていたのだ。


 肉はグリルする前に、香草の根、酢、ブイヨン、蜂蜜、セロリの種、コショウ、ミントで味付けして下ごしらえをする。一部の人々は魚や家禽を含むより大きく豪勢な料理を作るために豚の子宮を使うこともあった。


 また同じくメス豚の乳房も珍味として人気であったという。古代ローマ人がもしも日本のホルモン焼やもつ焼きの店にやってきたならば大いに喜び満足しそうある。


ゲテモノ4
ネズミのロースト

 古代ローマ人はしばしばヤマネ(山ネズミ)の獣害に悩まされていたのだが、その解決策の1つが食材として利用することであった。


 捕獲したヤマネを木の実やどんぐりを食べさせて太らせてから殺し、ローストする前には肉、ナッツ、ハーブが内臓を取った体内に詰められた。げっ歯類を食べている人間はきわめて奇異に見えるが、古代ローマ人にとってちょっとした御馳走であったようだ。


ゲテモノ5
小鳥の活き造りパイ

 中世ヨーロッパのレシピの中には、生きた動物が使われていることがある。広い意味での“活き造り”だ。


 しかしこの「鳥の活き造りパイ」で使われる鳥は食用ではない。パーティーなどの余興で出される料理なのだ。


 大きなドーム型のパイを作り、その中に生きた小鳥を入れてパイ生地の表面を焼き上げる。この焼き上げたパイをパーティー会場に運び、ナイフでパイを切り崩すと中から小鳥が羽ばたいて飛び出し、参加者へのサプライズが演出されるのである。


 切り崩したパイは小分けにされて振る舞われたともいわれているが、食品衛生面で大いに問題があることはいうまでもない。


ゲテモノ6
煮こごり(アスピック)

 日本料理でいう煮こごりであり、フランス料理の調理法であるアスピック(aspic)もまた古代ローマ人のお気に入りの食べ物の1つである。


 アスピックは、鶏肉、子羊肉、ナッツ、レーズン、エシャロット、ピクルス、酢、油、ハーブで作られた香ばしいゼリーである。肉を煮込んだスープに前出の食材を加えて混ぜる。次にこの調合物を雪の中に数日間放置して、凝固させてゼリーにするのだ。その後、雪の中から掘り起こされ、山羊のチーズとドレッシングが添えられて食卓にのぼる。


 ご存じのように見た目はやや気味が悪い煮こごりやアスピックだが、古代ローマ人は食に関しては日本人にも通じるなかなか渋い趣味をしていたということだろうか。


ゲテモノ7
うんこワイン

 このリストの中で最も粗末な原材料を使ったメニューは糞便で作った薬用ワイン、トンスルである。いわば“うんこワイン”だ。


 トンスルは伝統的な朝鮮半島の薬用酒であり、トンスルの効能を信じている人々は打撲傷、切り傷、骨折、さらにはてんかんを癒すことができると主張している。


 トンスルはまず糞便(人間の子どもまたは動物のいずれか)を数日間冷蔵してから水と混ぜ、米と酵母で発酵させることによって作られる。幸いなことに(!?)年々生産量は減り続けているという。


ゲテモノ8
ローズパイ

 古代ローマの料理本には「patina de rosis」としても知られるローズパイという珍しいメニューのレシピが記載されている。


 愛らしいメニュー名で実際にバラの花びらが装飾的に使われているのだが、“パイ”の部分は子牛の脳ミソである。


 脳は崩して練られペースト状にされてから焼かれる。焼きあがってから最後にバラの花びらを上から散らして飾りつけるのだ。


ゲテモノ9
牛乳漬けの肺

 日本のホルモン食文化ではフワとして知られる肺だが、古代ローマでは牛や豚の肺を牛乳に漬け込んでから煮て食べていた。


 牛乳に浸して湿らせると組織から強い臭いが取り除かれる。その後に、卵、蜂蜜、塩、各種のハーブを加えて風味をつけて煮込み、スライスして提供される。



 以上、紹介した9つのフードアイテムはどれも遠慮したいものばかりだが、幸いなことにその大半は継承されることなく消滅の道を辿っている。今日では世界中のどのレストランに入ろうともネズミのローストが出てくることは万が一にもないが、今後の世界的な食糧危機の如何では復活するメニューがあるかもしれない!?


参考:「Ancient Origins」ほか

tocana

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