H29年の那須雪崩事故、栃木県教委が再発防止策を策定

1月10日(水)19時30分 リセマム

栃木県教育委員会

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栃木県教育委員会は平成30年1月9日、「那須雪崩事故を教訓とした学校安全のための取組」を掲載した。平成29年3月の死亡事故を受けて策定されたもので、高校生の登山における安全確保や顧問などの資質向上、運動部活動や学校行事などにおける安全管理の徹底が盛り込まれた。

 平成29年3月27日に那須町にて、生徒7名と引率教員1名が死亡する雪崩事故が発生した。栃木県教育委員会はこの事故の要因について、検証委員会の報告書にあるとおり、春山安全登山講習会における計画全体のマネジメントと危機管理意識の欠如にあり、県高等学校体育連盟や県教育委員会の組織体制の不備が大きく関係していると述べている。

 今回策定された「那須雪崩事故を教訓とした学校安全のための取組」では、那須雪崩事故を学校教育活動全体の問題として捉え、学校安全・危機管理に関する組織体制の強化や教員研修の充実を図る。

 具体的には、各学校の安全・危機管理の指導・助言・チェックなどを専門的に行う組織を教育委員会に設置。各学校における危機管理マニュアルを見直すほか、学校安全を専門とする大学研究室に教員を内地留学させ、その研究成果を県内各校に普及することで、安全管理体制の充実を図る。県立学校の教職員を対象に、運動部活動特有のリスクマネジメントに関する研修も実施する。

 また、県高等学校体育連盟(県高体連)などが作成する危機管理マニュアルの運用を支援。あわせて県高体連をはじめとする競技団体が開催する大会での安全確保に関する指導・助言の充実にも取り組む。

 登山活動に関しては、登山計画作成のガイドライン策定、登山計画審査会の機能強化、高校生の登山などの安全確保などに関する連絡協議会(仮称)の設置などにより、安全確保のためのチェック機能を充実させる。今回の雪崩事故では、顧問などの雪崩の危険に関する理解不足など資質の問題も指摘されていることから、登山部顧問などに対してさまざまな研修を実施するとともに、県山岳連盟などと連携し、登山に関する相談体制や山行への同行などの協力体制を構築する。

 安全登山の訓練に必要な「ビーコン(電波受発信機)」「プローブ(雪崩埋没者探索のための金属棒)」といった装備や、携帯電話の通話エリア外でも緊急時の連絡ができる衛星携帯電話の貸出しを行うほか、「高校生等と指導者のためのハンドブック(仮称)」を作成し、指導者や生徒による活用を促す。

 県教育委員会では、事故の教訓を風化させることなく、学校安全のための取組みを確実に実施し、学校の教育活動を不断に見直す考え。生徒が安全・安心して学ぶことのできる教育環境をつくるという決意のもと、全力で取り組むという。

リセマム

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