最古の記録? 氷河期の洞窟壁画に描かれた謎の「文字システム」を解読!

2023年1月10日(火)14時0分 tocana


 世界中に、数万年前に狩猟採集を行っていた人々が残した壁画が残されている。まだ文明や文字もなかった時代の人々の書き記していたものだ。考古学者らは長年にわたり各地の洞窟に描かれた何千もの先史時代の芸術作品に隠された意味を理解しようと研究を重ねてきた。これらの壁画にはバイソンや魚、トナカイ、オーロックスなどの動物が描かれていることが多いのだが、中には何らかの文字と思われるドット(点)やマーク(単純な記号)が描かれているものもあり、長い間解釈について意見が分かれていた。しかしこのたび、専門家であるベン・ベーコン氏とダラム大学およびユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの共同研究により、これらの記号が何を意味していたのかがついに明らかになった。


 謎の単純な記号やマークは古代の文字システムの一部であり、動物の繁殖サイクルのタイミングを記録するために使われた太陰暦であることが判明したのだ。このような情報は、当時の狩猟採集民にとって非常に重要なものだったと考えられている。これらの謎めいたマークに込められた意味を解明するために、研究チームは現代の動物の出産周期を参考にしたそう。


 ダラム大学の考古学者ポール・ペティット教授は「これは氷河期の狩猟採集民が体系的な暦を有しており、暦の中で起こる主要な生態学的イベントに関する情報を記録するマークを初めて使用したことを示すものです。ラスコーの洞窟やアルタミラの洞窟に壮大な芸術の遺産を残した人々が、やがて人類が一般的に行う時間測定や記録の初期段階のものを残していたと言えます」と語っている。


参考:「The Guardian」ほか


【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】



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