またしても...宇宙の深淵から高速電波バーストを13回確認。その謎に迫れるかも。(カナダ研究)

1月15日(火)20時30分 カラパイア

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image credit:Jingchuan Yu, Beijing Planetarium

 これまで地球上の電波望遠鏡は、何度も深宇宙から発せられる高速電波バーストを検出している(関連記事

 高速電波バーストは、数十億光年先から放たれた、わずか数ミリ秒間のみランダムに発生する謎の電波で、一瞬で太陽1世紀分の強力なエネルギーを放つ。

 ミステリアスな高速電波バーストだったが、その謎が解明される日が近いかもしれない。

 13回もの高速電波バーストが検出され、これまでに知られていた事例が一気に2割も増えたのだ。

 しかもその1つは、ようやく2つ目の観測事例となる繰り返す高速電波バースト「リピーター」であった。

・一瞬で太陽1世紀分のエネルギーを放つ高速電波バースト

 「繰り返す高速電波バースト”リピーター”が再度発見されたということは、まだまだ他にも存在するということを示唆している」と発見チームの一員であるカナダ、ブリティッシュコロンビア大学のイングリッド・ステアーズ氏は声明で述べている。

 高速電波バースト(Fast Radio Burst/FRB)とは、わずか数ミリ秒で太陽1世紀分の総出力に匹敵する放射が観測されるという、一瞬だが、きわめて強烈なフラッシュ現象だ。

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 得体の知れない現象であり、その原因については、中性子星起因説から宇宙人文明起因説まで、さまざまな仮説が提唱されてきた。

 『Nature』に掲載された2本の最新論文ならびにアメリカ天文学会で発表された最新の研究結果は、宇宙人起因説を信じたい人にとっては残念な知らせかもしれない。

 もっとありふれた、自然現象の1つとして説明できるだろうというのだから。


・最新の電波望遠鏡で13のFRBを観測

 発見チームは、「CHIME(Canadian Hydrogen Intensity Mapping Experiment)」という最新の電波望遠鏡で観測内容を解析した。

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image credit:CHIME

 CHIMEは地上にあるものとしては最大の信号処理システムを備えており、電波シグナルから星空の姿を再構成することができる。

 2018年7月から8月にかけてのCHIMEによる観測からは、13個のFRBが検出された(ただしリピーターについては6度のフラッシュが観測されており、最後のものは10月後半のこと)。

 正式には「FRB 180814.J0422+73」と名付けられたリピーターは、地球から15億光年先からやってきた。数年前に最初に発見されたリピーター「FRB 121102」の発生源の2分の1の距離である。

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・FRBには低い周波数もあることが新たに判明

 これまで観測された大半のFRBの周波数は、だいたい1400MHz程度である。しかしCHIMEの観測帯はそれよりもずっと低い400〜800MHzであった。

 つまりFRBの発生源からは低周波も脱出できており、地球に到達するまでにそれほど拡散していないと言えるのである。

 FRBの正体はまだ判明していないが、この新しい知見がその発生源の正体と環境について知る大きな手がかりとなることだろう。

References:nature1/nature2 / space/ written by hiroching / edited by parumo

カラパイア

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