できれば体を動かしたくない人に朗報かも?運動しなくてもその効果を得られるタンパク質が発見(米研究)

1月16日(木)9時0分 カラパイア

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 散歩であれ、ジョギングであれ、ジムでのエクササイズであれ、適度な運動は健康に良いものとされており、それは本当だ。

 だが、世の中には、運動が大切なことはわかっているが、どうしても体を動かしたくないという人もいる。私とか私とか私だ。

 そんな大の運動嫌いな人たちに朗報かもしれない。少なくともハエとマウスについては、運動をしなくてもその恩恵を受けられる方法が見つかったからだ。
・運動効果を模倣するタンパク質「セストリン」

 ミシガン大学医学部をはじめとする研究グループが発見したのは、「セストリン」というタンパク質には運動によって得られるいくつもの効果を模倣する力があるということだ。

 研究グループによると、このセストリンは運動をすると筋肉に溜まることが分かっていた。そこでセストリンと筋肉の関係をもっと詳しく見てみることにしたのだそうだ。

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・セストリンで運動能力が向上、ハエとマウス実験

 ショウジョウバエは試験管に入れられると、本能的に登って外に出ようとする。そこで実験ではまず、これを利用してハエ用のルームランナーのような装置が作り出された。

 そして、このルームランナーでハエを3週間訓練したのち、通常のハエと遺伝子操作でセストリンを作れなくしたハエの走行・飛行能力を比較する。これが実験の内容だ。

 研究グループによると、最初の時点でハエは6時間ほど走れたが、普通のハエの場合は訓練を続けるうちにもっと長く走れるようになったという。ところが、セストリンのないハエでは、そのような改善が見られなかったのだ。

 今度は反対に、ハエの筋肉のセストリンを限界まで発現させてやると、特に運動をしたわけでもないのに、頑張って運動を続けたハエの運動能力を凌駕してしまった。

 セストリンの効果は持久力の向上だけではない。マウスの実験では、セストリンが作られないと、運動を続けても有酸素運動、呼吸、脂肪燃焼といった能力が改善されないことも分かったという。

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・セストリンだけでもかなりの運動効果

 こうした結果から、セストリンはさまざまな代謝経路スイッチを切り替えることで、生体の活動を調整していると推測されている。それらの組み合わせが、運動がもたらす効果を作り出すうえで重要であるようだ。

 そのパワーは素晴らしく、セストリンだけでも十分、身体の動きや運動によるいくつもの効果を作り出すことができると研究グループが述べるほどだ。
 
 またセストリンには、たとえばギプスで手足を固定してしまったときに生じるような、筋肉の衰えを予防する効果も期待できるという。

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・運動嫌いにとっての夢のサプリメントはもう少し先

 ということは、運動しなくてもその効果を得られるセストリン配合サプリメントがもうすぐ登場するということだろうか?

 残念ながら、セストリンは小さな分子ではないのでそう簡単にはいかないそうだ。また、そもそも運動によってセストリンが作られる仕組みもよく分かっていないらしい。

 運動嫌いな人にとって夢のサプリの登場はもう少し先になりそうだ。

 この研究は『Nature Communications』(1月13日付)に掲載された。

追記:本文の誤字を一部修正して再送します。
References:eurekalert/ written by hiroching / edited by parumo

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