38歳貯金550万円。住宅購入と第2子出産をしました。今後のマネープランは?

1月19日(日)20時5分 All About

相談者は、住宅購入と第2子出産をされたばかり38歳の主婦の方。今後のマネープランや、資産管理についていろいろ悩んでいるとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

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普通預金、運用するにはどうすればいいですか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。

今回の相談者は、住宅購入と第2子出産をされたばかりの38歳の主婦の方。今後のマネープランや、資産管理についていろいろ悩んでいるとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

相談者

リサリサさん(仮名)
女性/専業主婦/38歳
九州/持ち家・一戸建て

家族構成

夫(会社員/31歳)、子ども2人(1歳、0歳)

相談内容

住宅購入と第2子出産というライフイベントが続き、今後のマネープランを相談したく応募しました。

住宅は3000万円のものを、頭金300万円を出して購入しました。借り入れは2700万円、フラット35Sで団信未加入のため金利は10年間0.98%、その後は1.23%に上がる予定です。

大体入力した通りの支出ですが、時々月々のお給料では足らないときもあり、ボーナスから補填しています。その他、ボーナスの使い道は車検などの費用で、残り(60万から70万円)は貯蓄に回します。

教育費は児童手当を全額貯金しているのと、第1子は毎月1万円の学資を積み立てしています。第2子も児童手当は全額貯金を予定していますが、これ以上毎月の支払いを増やしたくないため、学資には入らずに今ある貯金から200万円をそのために残しておくつもりです。このお金をただ普通預金に置いておくよりも、どうにかして運用したいと考えているのですが、どうしたらいいでしょうか。

家計収支データ

相談者「リサリサ」さんの家計収支データ

家計収支データ補足

(1)加入保険について
・夫/逓減定期保険(保険期間10年、死亡保障2000万円)=毎月の保険料2500円
・夫/医療保険=毎月の保険料3000円
・妻/医療保険=毎月の保険料4500円
・子ども/学資保険(17歳満期、満期金200万円)=毎月の保険料1万円

(2)妻の働き方について
上の子が3歳になる頃にはパートを始める予定。まずは扶養内から始めたいと考えている。

(3)お子さんの進路について
高校まで公立希望。大学が県外の場合、仕送りは親としてはしてあげたいと考えている。

(4)夫の定年と退職金について
定年は60歳、再雇用が65歳まで可能。退職金は明確にはわからず、おそらく数百万円とのこと。

FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1:教育資金はその後のマネープランに影響
アドバイス2:老後資金の準備には収入アップが欠かせない
アドバイス3:iDeCoを最大限活用するなら10年後以降

アドバイス1:教育資金はその後のマネープランに影響

今後のマネープランということですが、まず現状の家計については、毎月の家計収支はほぼトントンか、月によって若干赤字になるとのこと。

ただし、学資保険にも加入し、児童手当はきっちり貯めているわけですから、金額的には頑張って家計管理をされていると思います。ボーナスからも半分以上が貯蓄に回っているので、今はこれで十分。そもそも家計的にもきびしい時期なので、これ以上は節約せず、このまま現状維持ができていればいいと考えてください。

貯蓄ペースは、リサリサさんが働き始めると自然と上がっていきます。予定では、上のお子さんが3歳になったときパートを開始。扶養の範囲ということですから、月収にして5万〜8万円でしょうか。

最初の数年間は保育園費用が発生(下のお子さんが無償化の対象となる3歳まで)しますので、実質の収入増は3万〜5万円。それでも、児童手当の貯蓄分を除いても、年間100万〜120万円は貯蓄できます。

さらにお子さんの成長に合わせて、生活費もアップしますが、何とかこのペースを40〜60歳までの20年間継続できれば、2000万〜2400万円。これに児童手当の積立分、200万円×2名と、学資保険の満期金200万円、今ある貯蓄を合算すると、計算上、3300万円前後の貯蓄はできることになります。

ここから教育費を差し引きますが、その額は進路によって大きく変わります。仮に、お子さん2人とも希望どおり高校までは公立、大学は私立文系とすれば、中学、高校の費用も含めて、ざっと1500万円。先の3300万円から差し引けば、手元に残るのは1800万円。もしも大学が私立理系なら、さらに250万〜300万円はかかると見ておきたいので、多めに見て残りは1500万円。

加えてもしも、自宅通学できないとなると生活費用、いわゆる仕送りが発生します。平均すれば、年間100万円程度なので1人なら400万円、2人なら800万円。ご自宅が通える範囲なら自宅通学の可能性も広がるでしょうが、そうでなければ仕送りは現実的なコストかもしれません。

もうひとつ、まとまったコストとしてクルマの買い替えがあります。2台所有で60歳までに少なくとも2回ずつの買い替えが想定されます。その予算は、抑えたとしても300万〜400万円はかかるのでは。

したがって、教育費がもっともかかるケース(2人とも要仕送り、大学私立理系)だと、リサリサさんが60歳のとき手元に残る資金は300万円程度となります。

アドバイス2:老後資金の準備には収入アップが欠かせない

次に、老後を考えます。

ご主人の退職金は数百万円とのこと。便宜上、先の貯蓄に前倒しで加算して1000万円になるとします。これで足りるかどうかは、ご夫婦の老後の生活費や公的年金の受給額次第ですが、一般的に考えて足りるとは言い難いでしょう。

とくにネックとなるのが、住宅ローンの支払いです。完済はご主人が66歳のとき、リサリサさんは73歳になります。できれば途中、繰上返済をして、返済期間を短縮したいところ。お子さんの進路によっては実施可能でしょうが、ともに私立大でどちらかでも仕送りが発生すると、その余裕もないと思われます。

では、どうするか。現状、保険を含めて家計を見直し、貯蓄率を上げることは難しい。そうなると、あとは収入アップしかありません。

具体的には、対策は2つ。ひとつは、ご夫婦ともできるだけ長く働くこと。60歳以降はもちろん、65歳以降も働いて、なるべく老後資金の目減りを遅らせる。

そして、もっと効果的なのは、リサリサさんがパートではなく、正社員か厚生年金に加入できる派遣社員、契約社員として働くこと。すぐには無理でしょうが、実際にそれができれば、貯蓄ペースは格段にアップします。さらに、自身の公的年金額も増えますから、老後の資金不足は大きく改善されるはずです。

もちろん、先の試算は教育費が大きくかかるケースを想定していますし、ご主人の昇給も加味していません。一方で、住宅ローンの金利アップで支払いコストは上がります。したがって、将来想定されるリスクを軽減する上では、収入アップが必要になる可能性があることは、頭に入れておいてほしいと思います。

アドバイス3:iDeCoを最大限活用するなら10年後以降

最後に資産運用について。

普通預金からの運用を考えられているとのことですが、少なくとも今は、運用リスクは取れません。まずは教育資金を確実に準備するために、確実に元本保証の貯蓄商品で資金づくりをしてほしいと思います。

では、いつから資産運用を始めるべきか。老後資金づくりに特化したiDeCoは、掛金が全額控除という大きなメリットがあるため、リサリサさんにとっても有効な資産運用なのですが、実際に行うなら最短でも住宅ローン控除が終わる10年後以降ということになるでしょう。

住宅ローン控除はローン開始から10年間、年末のローン残高の1%の税額が所得税、さらに残高によっては住民税からも差し引かれる(税額控除。ただし控除は年間40万円まで)ため、iDeCoによって課税額を下げてもその効果は薄い、もしくはゼロに等しいからです。

もちろん、先に触れたように今すぐの資産運用は控えたいので、そのくらい先の方が家計的にもいいでしょう。

確かに、銀行預金はいまだに超低金利。預けている期間がもったいないと考えるのは、当然といえば当然です。しかし、焦る必要はありません。仮に10年後に始めたとしても60歳まで10年以上の運用期間があります。まずはリサリサさんがどんな形であれ働き、高い貯蓄ペースを保つ、そのことを優先してください。

相談者「リサリサ」さんから寄せられた感想

まずは現在の家計管理が大きく間違っていないことに安心しました。運用については今はその時ではないことが十分理解できました。まずは確実な方法でコツコツと貯めていきたいと思います。

これからは教育資金や老後の安心のため、子供の成長に合わせて私の働き方を考えていきたいと思います。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文:清水京武
(文:あるじゃん 編集部)

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