JR四国が善通寺で研修 「精神を鍛え、サービスレベルを向上」って、具体的にどういうこと?
2018年1月21日(日)17時0分 Jタウンネット
JR四国は2018年1月16日、大歩危駅(おおぼけえき・徳島県)〜多度津駅(たどつえき・香川県)を結ぶ観光列車「四国まんなか千年ものがたり」のアテンダント(乗務員)の研修を、22日の9時半から香川県善通寺市にある総本山善通寺で行うことを発表した。
その内容は写経や法話など、僧侶の修行さながら。目的はサービスレベルの向上にあるというが、果たして——?
「辛抱強さ」を学ぶことは日々の業務にも活きる
研修では、まず9時半から10時半まで境内の見学と戒壇巡りを行う。戒壇巡りでは、暗闇を壁伝いに歩いて心身を鍛え、自己を見つめなおす目的があるという。
10時40分から11時40分は、般若心経の写経と、善通寺の福原昌文・総務部長から仏教の教えに基づく法話を聴く、というスケジュールだ。
その目的は、善通寺に関する歴史や文化に関する知識を得て観光列車内の案内に活用すること、善通寺での旅行プランを乗務員が経験し、観光列車のPRと地域の活性化につなげる、そして、精神を鍛え、サービスレベルの向上を目指す、とプレスリリースにはある。
しかし、精神を鍛えることとサービスレベルの向上に、一体どんな関係があるのだろうか。Jタウンネット編集部は1月18日にJR四国の千年ものがたり企画室長に対し取材を行ったところ、3点に分けて説明してくれた。
まず、善通寺での戒壇巡りなど、実際の観光体験を乗務員自らすることで、利用客にもわかりやすく伝える事ができ、サービスレベルが上がる、という点を挙げた。
ほかにも、写経は正座をして行うため、「足のしびれなども我慢しながら一字一字忍耐強く書く」ことで日々のサービス提供に際しての「忍耐強さ」を身につけてほしいと語った。
また、法話の内容も「人の重要性」など、サービスに密接にかかわる部分に焦点をあてた内容だといい、話の内容を生かしたサービスを行ってほしいとした。
「今アテンダントをしている者にも若い社員が多くいますし、今回の研修を通して『辛抱強く頑張る』というところや、サービスを提供する際の心構えについて学んでもらえたらと考えております」
と語る。研修が2時間程度と短期間であることについては、「まずは『こういう世界があるんだ』と経験させることに今回は主眼を置きました」としている。
以前も16年5月に善通寺で写経の研修を行っており、善通寺で行う主な研修としては2回目となる。