義務教育で「ちゃんとやっておけば良かったと後悔してること」 家庭科で裁縫が苦手だった人が後悔する理由
2018年1月23日(火)7時0分 キャリコネニュース
社会人になると、「学校に行っているうちにちゃんとやっておけば良かった」と後悔することは多い。大人になると仕事や家庭生活に追われ自由な時間が取りづらいのと、若いときの方が「もの覚えが良い」ことが挙げられる。
後悔する内容も、勉強、恋愛、部活など人によって様々だろう。たとえば勉強一筋だった人も、それで友人と遊ぶ時間も恋するヒマもなかったら、やはりどこかに後悔が残りそうだ。
そんな「よく聞く後悔」とは一味違う後悔が、1月中旬の「はてな匿名ダイアリー」に書かれていた。(文:okei)
「家庭科をちゃんとやっておかなかった後悔」語る人
なんと「裁縫」をやっておげばよかったという投稿者。裁縫が苦手のため、家庭科の時間はその場しのぎでクリアし続け、ひどい時には絵画や読書感想文が苦手な子と提出物を交換してまで課題から逃げていたという。だが、今になってこう考えた。
「絵や読書が得意で社会に出たところで芸術家になれるわけじゃなし潰しが利かない」
「その点裁縫はかなり武器になる」
続けて「なんでちゃんとやっておかなかったんだー!」と後悔しきりである。
裁縫好きの人には悪いのだが、筆者には全くピンと来なかった。なぜ、裁縫が社会に出て「武器になる」と思ったのだろう。大量生産の既製服はほとんどが海外の人件費の安い国で作られる昨今。職人や芸術家レベルの技術やセンスでもない限り、「社会人になって裁縫が武器になる」場面を思い浮かべるのは難しい。そもそも裁縫嫌いの投稿者が、そのレベルに達したいと思っているのだろうか。
はてなブックマークのコメントでも、次のような意見が目立った。
「コスプレでもしない限り使わんだろう。せいぜいボタンを着けるくらいだ。料理の方が圧倒的に役に立つ」
そう、今どき裁縫ができないくらいで嫁に行けないわけでなし、就職先が無いわけでもない。好きな人が趣味としてやる分には、人生が豊かになっていいとは思う。そこは絵描きや読書と同じことだ。
もしかしてだけど…テレビの「副業特集」見た?
しかし、人生どんな場面に出くわすか分からず、この人の場合は裁縫をやっておげばよかったと地団駄を踏む瞬間があったのだろう。
たとえばこの時期、子どもが幼稚園に入園するので手作りグッズを用意しなくてはならないとか、コスプレ好きだが衣装を作れないので高額な注文をするかクオリティの低いものでガマンしている、など。まさかとは思うが、意中の男性をさっとボタンをつけ直した女性に持っていかれた、というベタな経験でもしたのだろうか。
さらにもしかして、投稿者は先日放送していた「とくダネ!」(フジテレビ)の「副業特集」を見ていたのかもしれない。
そこには、飼い犬の服をつくるネットショップで月に30万、多い時には100万円という収入を得ているご夫婦が紹介されていた。それで家まで建てたという。奥さんはそれを本業にガンガン愛犬の服づくりをしている。ご主人は「収入の柱は多いほうがいい」と語っていた。
このくらいできるなら確かに「武器」である。裁縫嫌いだった人が到達するのは難しそうだが、もし本気ならイチから学んだっていいだろう。コメントの中には、
「やろうと思った今なら、習ったときより簡単にできるはず」
という意見もあった。筆者も同感だ。よく考えてみると、この副業時代を乗り切るために「特技は多いほうがいい」という話だったのかもしれない。