【センター試験2019】河合塾、国公立大の志望動向…文高理低に歯止め

2019年1月25日(金)16時45分 リセマム

国公立大の志望動向(学部系統別)

写真を拡大

河合塾は2019年1月24日、大学入試情報サイト「Kei-Net」にて、センター試験の受験者から寄せられた自己採点・志望校データ(センター・リサーチ)をもとに分析し、センター試験の概況と受験生の志望動向についてまとめた資料を公開した。

 河合塾が公開した資料は、大学入試センター試験受験者の自己採点・志望校データ集計「センター・リサーチ」をもとに、センター試験の概況と受験生の国公立大志望動向を分析したもの。2019年度の「センター・リサーチ」の参加者は43万6,634人で、センター試験「外国語」受験者に占める割合は8割を上回った。文系・理系別ではともに98%と前年並み。教科型別では国公立大志望者が中心となる7科目型は99%となる一方、私立大志望者が中心となる3教科型は96%と減少が目立った。

 国公立大全体の志望動向では、前期日程・後期日程とも前年並み。一方、中期日程は公立大で新規実施する大学が増えているため、前年比106%と増加している。国公立大を難関10大、準難関・地域拠点大、その他大の3グループに分け、さらに各グループを文系学部、理系学部、その他に細分化し志望者数を集計したデータによると、いずれのグループも全体の志望者数は前年並み。文理別で見ると、理系学部の減少率がやや高く、文系では既卒生の志望者が大幅に増えていることが特徴だという。

 国公立大の学部系統別に動向をみると、文系では「文・人文」系が前年比103%、「法・政治」系が前年比104%と増加。「経済・経営・商」学系は前年比96%とやや減少しているが、過去5年のセンター・リサーチにおける学部系統別の志望者占有率の推移を見ると、社会科学系の学部の占有率は近年大きく上昇している。理系では「理」「工」「農」学系は前年並みだが、「医」学系は前年比97%、「薬」学系は前年比96%と医療系はやや減少している。詳細を見ると、「理」学系は「化学」分野で、「工」学系は「電気電子・通信情報」で志望者が増えており、情報系は「総合・環境・情報・人間」の「情報」分野でも志望者が増加している。近年続いていた明確な「文高理低」に歯止めがかかったようだ。

 「工」学系の通信・情報分野、「学際」系の情報分野志望者の得点分布を見ると、いずれも分布の山は前年よりひとまわり大きくなっており、人気ぶりがうかがえる。2019年度入試から学院別募集となる東京工業大学では情報理工学院が1番人気で、新設3年目となる滋賀大学(データサイエンス)や、2018年度新設の広島大学(情報科学)では、志望者が大幅に増加しているという。

 このほか、Kei-Netの2019年度大学入試センター試験特集では、分析コメントやボーダーライン一覧などを掲載している。1月30日には、国公立大学2次出願状況の公表を予定している。

リセマム

「センター試験」をもっと詳しく

「センター試験」のニュース

「センター試験」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ