イギリスの遺跡から「謎の彫刻」が出土! 何が描かれているのか…考古学者も頭を抱える未知の絵柄

2023年1月24日(火)7時0分 tocana


 イギリス当局が、専門家すら頭を悩ませている奇妙な彫刻の謎を解くため、一般市民の協力を求め、話題になっている。


 問題の彫刻は昨年夏、シュルーズベリー市のネスクリフ・ヒルと呼ばれる場所で行われた発掘調査で出土したもの。遺跡を構成する砂岩に当時の人々による彫刻が発見されたのだが、発掘に携わった専門家ですら何を指しているものかわからないことが判明。そこで、遺跡のある郡の職員が、この謎を解き明かすべく住民に呼びかけたのだ。


 問題の彫刻は砂岩の表面に刻まれており、「ネスグリフ」と呼ばれ円形のくぼみと細い線という2つの特徴で構成されている。


 発掘を監督した考古学者のポール・ライリー氏とゲイリー・ロック氏によれば、この彫刻は「研磨と彫刻という2つの異なるタイプの技術が使われている」 という。


 ネスグリフについてはまったく手がかりがないわけではなく、恐らくくぼみが頭部、細い線で2本の長い角と2本の小さな角、中央のボディライン、2本の腕を描写していると考えられている。


 ライリー氏は「この彫刻は、角のあるヘルメットをかぶった人物の青銅器時代後期の彫刻と類似している」と指摘。「片方は上に、もう片方は下に持っており、上の方はパイプか武器を持つ手かもしれません」と推論している。


 そこからネスグリフは、「イギリス中のいくつかの軍事施設に描かれている『角を持つ者』こと“ローマ軍の角のある神崇拝”に関連している」という説もあるとライリー氏は述べる。確かにこの地域はかつてローマ帝国のコルノヴィー族と呼ばれる部族の領域であったが、この絵を歴史的な文脈に位置づけることは、まだ拙速であるとも指摘している。


 単純に見えて複雑な謎を抱えたこの彫刻の真相が明らかになる日は来るのだろうか。


参考:「Coast to Coast AM」ほか


【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】



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