NASAの火星探査ローバー 子供から募集の名称最終候補作が出揃う

1月26日(日)12時0分 おたくま経済新聞


 NASAが2020年夏に打ち上げ予定の火星探査計画「Mars 2020」で表面の探査を行うローバー。子供たちを対象に公募していた名称の最終候補作9つが、2020年1月22日(現地時間)に発表されました。ネットで日本時間1月28日午後まで最終投票が行われます。

 NASAの「Mars 2020」は、火星の生命が存在していた痕跡を探るとともに、火星の気象や地質を調査し、将来予定されている有人探査の基礎情報を獲得するためのミッション。2020年7月17日〜8月5日までの期間に打ち上げられる予定で、2021年2月18日に無人のローバー(探査車)を火星表面に降下させ、1火星年(地球での約678日)の間動き回って様々な調査を行います。



 ミッションの要となる無人探査車「Mars 2020ローバー」は、NASAがこれまでに実施してきた火星探査の経験をもとに設計されています。特に、2012年から火星上で運用しているマーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)のローバー「キュリオシティ」を基礎にして作られました。





 ローバーの全長は3m、幅2.7m、高さ2.2m。重さは1025kgあります。6つの車輪で走行し、活動に必要なカメラ(計23台)やロボットアームを装備しています。



 内部には各種の観測機器が搭載されており、それぞれアメリカだけでなく、フランスやスペイン、ノルウェーの企業や研究所が開発を担当しています。



 NASAでは、このローバーの名称をアメリカに住むK-12(幼稚園から日本での高校3年生にあたる第12学年)の子供を対象に募集する「NAME THE ROVER CHALLENGE」を開催。2019年8月28日から11月1日までの募集期間に、2万8000件以上もの応募がありました。



 約4700名ものボランティアや教育者、宇宙に関する専門家による厳正な審査の末、2020年1月13日に155のセミファイナリストを選出。さらにそこから今回、9つの候補作が選ばれました。

 最終候補の9つは「幼稚園〜第4学年」「第5学年〜第8学年」「第9学年〜第12学年」の3つのカテゴリーから3作ずつ選出されたもの。ここでカテゴリーごとにご紹介しましょう。

■K-4(幼稚園〜小学4年生)部門

「エンデュランス(Endurance=耐久)」オリバー・ジェイコブス(バージニア州)

「テナシティ(Tenacity=粘り強さ)」イーモン・レイリー(ペンシルバニア州)

「プロミス(Promise=約束)」アミラ・シャンシリー(マサチューセッツ州)

■5-8(小学5年生〜中学2年生)部門

「パーセベランス(Perseverance=忍耐)」アレキサンダー・マザー(ヴァージニア州)

「ビジョン(Vision=視界)」ハドレー・グリーン(ミシシッピ州)

「クラリティ(Clarity=明快さ)」ノーラ・ベニテス(カリフォルニア州)

■9-12(中学3年生〜高校3年生)部門

「インジュニュイティ(Ingenuity=独創性)」ヴァネーザ・ルパニ(アラバマ州)

「フォーティテュード(Fortitude=不屈)」アンソニー・ユン(オクラホマ州)

「カレッジ(Courge=勇気)」トリー・グレイ(ルイジアナ州)

 選ばれた最終候補を見てみると、遠い火星の地で粘り強く任務を果たし、今後の視界が開けるような科学的成果を明らかにして欲しい、といった言葉が並んでいます。NASAの火星無人探査ローバーは、2004年に火星に到着したマーズ・エクスプロレーション・ローバーの「スピリット」と「オポチュニティ」、そして現在も運用中のキュリオシティと、当初の設計寿命を超えて運用が続けられた歴史があるだけに、Mars 2020でも頑張って欲しいという感じなのでしょうか。

 今回発表された9つの最終候補は、NASAの「NAME THE ROVER CONTEST」特設ページで、世界中を対象にした一般投票を受け付けます。投票締め切りは日本時間の1月28日14時。1月24日17時現在で、日本からの投票数は4963票(投票数トップ3はアメリカ22万8575票、トルコ2万2545票、イギリス1万492票)となっています。

<出典・引用>

NASA ニュースリリース

Image:NASA

(咲村珠樹)

おたくま経済新聞

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