市販薬依存症の危険 1週間以上使い続けないのが大原則

1月27日(日)16時0分 NEWSポストセブン

市販薬依存症にならないためには?

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「ちょっと熱っぽい」「鼻がつまってきた」……。風邪や花粉症が流行する季節に、病院にかかるほどの重症ではなかったり、診察を受けに行く時間がない場合に頼りになるのが、街のドラッグストアで買える市販薬だ。


 しかし、素人が自分の判断で飲めるからこそ、そこには危険が潜んでいる──。市販薬の服用に警鐘を鳴らすのは、『その「1錠」が脳をダメにする』の著者で薬剤師の宇多川久美子氏だ。


「常備薬を持ち歩くこと自体はいいのですが、継続的に週に4錠以上飲むというのは依存症の恐れがあります。薬を飲み続けると耐性ができて効き目が落ちていく。そこで効かない分、薬を飲む量を増やしてしまう悪循環に陥り、自覚のないまま依存を深めていく人が多い」


 ドラッグストアが増えコンビニで深夜でも買えるようになった市販薬で依存症になるケースが増えているという。


 では、市販薬依存症を防ぐためには、服用する際にどう気を付けるべきなのか。前出・宇多川氏はこう解説する。


「たとえば風邪薬は1箱に3日〜4日分しか入っていないことがほとんどです。その期間で治らなければ、病院に行って検査をしてください。市販薬はあくまで急場をしのぐもの。風邪薬、咳止め薬などは4日間を目安にとどめるべきです。常用することは市販薬の役割を超えることになります」



 予防のためにとまだ確たる症状がないのに服用したり、症状が治まってもぶり返さないようしばらく服用を続ける──そんな慎重さは必要ないという。新潟大学名誉教授の岡田正彦医師が語る。


「そもそも市販の風邪薬は、風邪を根治するものではなく、症状を和らげる対症療法にすぎない。風邪をひきそうだからと曖昧な段階で“予防”のために飲んでも、効果は期待できません。風邪の症状がなくなったら、その時に服用はやめていい。“まだ2日しか飲んでいないから”などと無駄に服用を続けても意味がありません」


 花粉症の時期に手放せない鼻炎薬も、1日の用量を守っていれば何日も続けていいというわけではない。とくにステロイドを配合した点鼻薬には注意が必要だ。


「鼻炎薬には2種類あって、血管収縮剤入りのものとステロイドホルモンが入っているものがある。ステロイドを配合している場合には、副作用もあるために添付文書に『長期連用しないでください』と明確に記述されています。この場合の『長期』とは具体的には1年間のうちに30日以上使ってはいけないということです」(同前)


 風邪薬、鼻炎薬、鎮痛剤など、薬によってそれぞれ用法用量は違うが、岡田医師はこう喚起する。


「総じて、市販薬は1週間以上使い続けないというのが大原則です。症状が改善しないからと服用を続けるのではなく、その時は市販薬のやめ時と考えるべきでしょう」


 身近な薬だからこそ、服用には適度な付き合い方が求められる。


※週刊ポスト2019年2月1日号

NEWSポストセブン

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