「さつまいも」は食べられそうになるとニオイで仲間に危険を知らせる(ドイツ・台湾共同研究)

1月28日(火)9時0分 カラパイア

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Tevarak/iStock

 植物の持つ驚くべき能力が次々と明らかになりつつある。ある種の植物は、様々な化学信号を発し、仲間とコミュニケーションをとることがわかっているが、あの、ホクホクとしたおいしい「さつまいも」にもその能力が備わっていることがわかったという。

 さつまいもは、害虫にかじられると、葉の部分から強いニオイのする化学物質を放出し、近くのさつまいもや自分の他の葉っぱに対して、危険を知らせるのだという。

 また、害虫の消化器系を傷つけるタンパク質も放出し、害虫を寄せ付けないようにもしているという。
・害虫に傷つけられると葉からニオイのある化学物質を放出

 ドイツ、マックス・プランク化学生態学研究所と国立台湾大学の研究グループは、台湾固有種のサツマイモで害虫への抵抗力を持つ「台農57」という品種と、その近縁種だがやや害虫に弱い「台農66」の葉っぱにイモムシを乗せて実験を行った。

 すると、どちらの品種も攻撃を受けると葉から「DMNT」というニオイのある化学物質を放出した。害虫に強い台農57の放出量は66の2倍であることが分かった。

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Eva Toth from Pixabay

・葉からタンパク質を放出

 また別の実験では、傷のない台農57と葉の1枚にピンセットで穴が開けられた台農57を密閉したガラスケースに入れてみた。

 すると24時間以内に、どちらのサツマイモでも、傷ついていない葉も含め、葉とイモの部分に「スポラミン」というタンパク質が作られた。

 水槽に健康なサツマイモだけを入れ、その中に合成DMNTを放出した場合でも、すぐに同じような現象が確認されている。

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okugawa/iStock

・ニオイで仲間に危険を知らせて食べられないよう身を守る

 このタンパク質は人間ですら調理しないままではなかなか消化できないもので、もちろん昆虫の消化器官にもトラブルを引き起こす。

 どうやらサツマイモはDMNTという化学物質で仲間に危険を知らせ、食べられないよう消化が難しいタンパク質で身を守っているようだ。

 この研究を行ったドイツ、マックス・プランク化学生態学研究所のアクセル・ミソファー氏は「一種のショートカット機能だ」と話す。

 ニオイ警報を感知した葉は、消化しにくい防衛タンパク質を作り出して、襲撃に備える。サツマイモは自分がかじられなくても、周囲の仲間から知らせを受けることで、すぐさま防御体制に移ることができるのだ。

 この研究は『Scientifc Reports』に掲載された。

 必死に身を守っているさつまいもの苦労は良くわかったが、この時期、石焼き芋がおいしすぎてやめられない止まらない。特に紅はるかの糖度としっとり感が最高すぎて、毎週2回は食べているのだが、その栄養をしっかり体重増という名の身に蓄えておきますので許してください。おいしすぎるんです。

References:scientificamerican/ written by hiroching / edited by parumo

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