警察の「GPS」追跡捜査「運用が不透明、立法でルール定めるべき」日弁連が意見書

2月1日(水)18時0分 弁護士ドットコム

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対象者の車などに衛星利用測位システム(GPS)端末を取り付けて追跡する捜査手法をめぐり、日本弁護士連合会(日弁連)は2月1日、令状不要の任意捜査という位置づけを見直し、手続きのルールを立法で定めることなどを求める意見書を警察庁に提出した。


GPS捜査は、捜査対象者の位置情報や移動履歴を把握し、これを追跡して逮捕などに活用する捜査手法。現在は、令状なしで実施できる「任意捜査」として運用されている。裁判でもその違法性が争われているが、下級審では適法・違法の判断が分かれている状況だ。


日弁連は意見書で、GPS捜査はプライバシー侵害の程度が大きいことや、収集された情報が目的外に利用されるおそれがあることから、任意捜査ではなく、令状が必要な強制捜査にあたると指摘。警察内部の「移動追跡装置運用要領」に基づいて運用されている点についても「運用が不透明だ」と問題視している。


さらに、法律で手続きが定められておらず、令状なしに行われている現状は、適正手続や令状主義を定めた憲法31条、35条に反するとして、直ちにやめるよう求めている。


一方で、GPS捜査の有用性自体は否定できないとして、令状が必要なことや、捜査対象となる犯罪類型、対象者の異議申立ての機会など、手続きのルールをしっかり定めた特別法をつくり、裁判官の審査を経て発せられる令状に基づいて実施するべきだと訴えている。


提出に先立ち、東京・霞が関の弁護士会館で行われた会見で、日弁連の刑事法制委員会事務局長の山下幸夫弁護士は、「(移動追跡装置運用要領のような)内部通達的なもの、表に出ないものでやっていることが問題だ。きちっと要件を定め、令状審査を経た上で行うべきだ」と語った。


(弁護士ドットコムニュース)

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