「電柱広告」に括目せよ! 滋賀の商工会、おもしろキャッチコピーで中小企業支援

2018年2月2日(金)11時0分 Jタウンネット

「寝室を間接照明にしたら、こどもが増えた」「御仏壇が売れるように、きょうも手をあわせてます」......


これは、滋賀県の大津市にある堅田駅(かたたえき)前通りで行われている、「電柱広告キャッチコピー展」の作品の一部。プロの監修のもと、「商工会コピーキャンプ」の参加者が作った珠玉のキャッチコピー22本が堅田駅前通りの電柱に張り出されている。この取り組みは滋賀県が行う「若手後継者等未来創造事業」の一環として行われるものだが、全国でも独特の取り組みだ。


課題は「事業承継」 後継者不足で黒字で廃業するケースも


「こういった電柱広告を用いた取り組みは全国的にも初めてのものです」

と、2018年1月31日のJタウンネット編集部の取材に、大津北商工会青年部は語る。


「昔は地域のつながりが強かったのですが、今や高齢化や新しい住民の移住で地域のつながりは弱くなっています。それ故に地方の中小企業は、今までと同じような商いをしていてはなかなか売り上げに結びつかない、という現状があります」

と問題意識を語る。


「さらに、事業承継も大きな課題です。後継者不足から、黒字でありながら廃業せざるを得ない事業者の方も少なくありません。商工会としてはまず、承継をスムーズにすること、そして確かな技術のある後継者の方に経営の知識を身につけてもらい、20、30年先の会社の見通しを明るくできるような取り組みを行っています」

といい、


「そこで、事業者の方に将来を見据えて、自分の会社のことを深く考えてもらい、その思いや哲学をキャッチコピーに乗せてもらおうと思ったんです」

と、取り組みの経緯を語った。また、狙いについては


「チラシやフリーペーパーのように商品の特徴や性能を知ってもらうのではなく、キャッチコピーを見た人が自ら情報を拾ってもらうことが目的です。そのうえで会社に共感してもらい、お取引につながることがあれば、と思います」

と述べる。


現在、広告を貼り出してまだ間もないが、商工会にはすでに10件程度の問い合わせが来ているといい、町の中にも電柱広告を見た、という声が聞かれるという。掲示期間は18年1月から19年12月まで。

Jタウンネット

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