STUが“内航貨物船”へ潜入!? STU×内航海運コラボ企画「社会科見学」の裏側を覗いてきた

2024年2月12日(月)20時0分 マイナビニュース

瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ「STU48」が、日本内航海運組合総連合会とのコラボ企画を実施し、広島港に停泊する内航貨物船のなかで“内航海運”の社会科見学とCM撮影に挑戦した。“内航海運"という職業になじみがなく、実は貨物船に乗るのも初めて、という彼女たち。その舞台裏に密着した。
○■船内では驚きの連続!
国内の港から港へ物を運ぶ内航海運事業者。その総合調整機関である日本内航海運組合総連合会(以下、内航総連)では、船員を目指す10〜20代の若者を増やすべく、YouTubeチャンネル「ナイコ〜海運CH」を運営している。本来なら船員でなければ見ることができない貴重な映像や、意外と知られていない船の情報を映した動画がアップロードされている。
今回、普段目にすることができない様々な会社や現場に訪問し、実際に体験しながら学ぶ「STUの社会科見学」、第1回目のコラボ企画は船を使って国内運送を行う仕事"内航海運"だ。
広島港を訪れた、STU48 小島愛子さん、高雄さやかさん、沖侑果さん、信濃宙花さんの4名は、YouTubeの撮影スタッフとともに全長71.04m・重量1,350トンの内航貨物船「友伸丸」に乗船!
友伸丸の船内でメンバーを出迎えたのは田崎辰敏船長。右も左も分からない4名は、はじめにキッチン、風呂、船員の個室などを見て回った。ブリッジ(操舵室)では舵の説明や海図の読み方を教えてもらい、田崎船長に「試しに舵を切ってみますか」と促される場面も。さらにはスタッフから「操舵室を使った船長コント」をやってほしいという無茶振りも。
貨物はどのように積載されるのだろうか? そこで、いよいよ貨物倉庫の見学へ。甲板から長い階段を降りていくと、真っ暗で何もない不思議な「船倉」が広がっていた。長さ34.65m、幅8.6m、高さ6.4mの巨大なこの空間に資源や飼料を積み込み、運搬するという。積める貨物の量はなんと1,350t。「1,350tって私たち何人分!?」「皆で荷物を持って階段で降りてくるのかな?」と疑問を口にするメンバーたち。どうせだから、歌ってみる? 踊っちゃう? などと話していると......
「スゴいものが見られますよ」と言う田崎船長の指示により、大きな音を立てて船倉の天井が開き出した。そして差し込んできた、眩しい太陽光。こんな風に、開け締めできるようになっていたとは...!!
轟音とともに天井が開く迫力には、STU48のみならずYouTubeの撮影スタッフからも驚きの声があがった。田崎船長は「こうして天井を開けた状態で、クレーンで荷物を積み下ろししています」と説明。それにしても、この船倉は運動会が開催できそうな広さがある。ということでメンバーのとった行動とは...?
○■初めて内航貨物船に乗ってみて
ランチタイムに、メンバーに話を聞いてみた。
———初めて内航貨物船に乗ってみて、どんなことを思った?
信濃さんは「キッチン、お風呂、そしてプライベートが守られる個室もあって本当に驚きました。実は、もっと過酷な環境だと思ってたんです。私のなかのイメージでは、皆さん冷たい鉄のベッドで寝起きしているというような…」と回答。ここで、ほかのメンバーからは「どの時代の奴隷船ですか」とツッコミが入る。
「何か月も海に出る、ということは聞いていたんですが。小さな部屋に布団しかない、みたいな先入観がありました。実際はテレビもあるし、冷蔵庫もあって、ホテルみたいでした。印象がガラリと変わりました」(信濃さん)
高雄さんは「貨物船の倉庫に入ったのも初めてで、なんか嬉しかった。ここに色んな荷物が詰められて、色んな場所に運ばれていくんだと思うと、感動するものがありました」。ちなみに関係者によれば、内航海運で使われている船舶は全国に約5,200隻あり、その事業者数は3,000にも上り、国内の物流の約40%を担っているという。
小島さんは「今日は操舵室に入って操船の手順を教えてもらったり、貴重な体験ができました」。メンバーも「本当に貴重だったよね。友だちに自慢できる」と笑顔になる。
沖さんは「一般の人が立ち入ることのできない内航船ということで、船員さんのお仕事環境、普段の生活など、気になっている人も多いのではないでしょうか。今回の撮影では実際にお仕事の現場を拝見できたので、YouTubeを通じて、たくさんの人にその雰囲気が伝われば良いなと思います」とコメント。
———瀬戸内7県を拠点に活動する皆さん。海の仕事については、これまでどんなイメージがあった?
信濃さん「これまで“海の仕事”を身近に感じたことはありませんでした。すぐに頭に思い浮かぶのは、漁船、あるいは海外からやって来る大型タンカーなどで、国内に物資を運搬する内航船についてはまったく知りませんでした」
高雄さん「私も今日こうして体験するまで、どんな船なのか、ちょっと予想がつきませんでした。こうやって皆で“ひとつの家”みたいな環境で暮らしながら、お仕事されているんですね」
小島さん「海に出たら何か月も家族に会えなくなるのは寂しくなりそうです。あと個人的には、船酔いしないか不安です(笑)。でも、乗ったばかりのときは揺れるなって思ったけど、いまは気にならなくなったかな?ちょっと揺れてるな、くらい。ときどき『立ちくらみかな』って思うときはありますが(笑)」
沖さん「でも船員さんのお部屋を見てみて、私たちが泊まるホテルと同じくらい快適そうでした。なんだったら、私の自宅の部屋より全然快適そう(笑)。キッチンでは火が使えなかったり、生活してたらそれなりに制約はあるんだろうな、とは思います。そういうのは、やっぱり地上と違って大変なところなのかな?あとさっき聞いたんですけど、女性の船員さん向けにシャワー室を完備している部屋もあるそうです。そういうのって、めっちゃ有り難いですよね」
———今回の撮影を通じて、感じたことなど。
信濃さん「繰り返しになりますが、内航船に対する印象が180度変わりました。もっと過酷というか、厳しい生活が待っているのかと思っていました。ここなら楽しく生活できそうです。実は、自分も内航海運の仕事が気になってきました。セカンドキャリアの選択肢として(笑)」
高雄さん「海のお仕事って言われてもイメージが全く沸かなくて、ずっと『何をするんだろう』って思っていたんですが、今回見学させてもらって、たくさん発見がありました。私は船舶の免許を取りたくなりました(笑)。小さい頃から、船を運転するのは夢だったんです。それが叶えられる職場だと思いました」
小島さん「実は以前、広島県の呉市で潜水艦に乗せてもらったことがあったんです。そのときとは全然違っていて、お家と変わらないような生活スペースがあったのに驚きました。ここには地上で生活するのと変わらない職場があって、働きやすそうだと思いました。潜水艦のお仕事も素敵ではあったんですが、内航船には“働きやすさ”のようなものを強く感じました。見るものすべてが目新しかった。あとは、船員の皆さんの専門知識がすごかった。海について関心を持っている人には、とっても魅力的な職場なのかなと思いました」。
沖さん「はじめ、内航海運について説明を聞いたときは『ハードルが高そうな職業だなぁ』という印象でした。でも実際に職場を目にすると、船内も居心地は良さそうだったし、これまで海になじみがなかった人でも気負わずにスッと入っていける環境なのかな、と思いました。いま転職を考えている人もいると思うんですが、想像よりも若い人たちに優しい職場、そんなイメージを持ちました。自分もセカンドキャリアの選択肢に入れようかな(笑)」
○STU48公式チャンネルではとあるミッションも…!?
社会科見学で内航海運の理解を深めたSTUメンバーだが、STU48公式チャンネルでは「内航海運をPRするCMを作成する」というミッションにチャレンジしている。
信濃さん沖さんチーム、高雄さん小島さんチームに分かれてオリジナル映像を作成し、完成した2つの作品を田崎船長に見てもらい、優勝チームが決まるそう。一体、どちらのチームが優勝したのか?そして、どんな内容のCMが完成したのだろう? 詳細は、内航総連のYouTube公式チャンネル「ナイコ〜海運CH」、そしてSTU48公式チャンネルでチェックして欲しい。
近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら

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