2025年首都圏版「住みたい街」ランキング発表! 借りたい街2位は意外な神奈川のあの駅
2025年2月12日(水)10時27分 マイナビニュース
LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」は2025年2月10日 、「2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!住みたい街ランキング(首都圏版)」を発表した。同調査は2024年1月1日 ~ 2024年11月30日、LIFULL HOME'Sに掲載された賃貸物件・購入物件への問合せ数を駅別に集計した。
○2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!借りて住みたい街ランキング(首都圏版)|
賃貸物件への問合せ数を集計した「2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!借りて住みたい街ランキング(首都圏版)」は、東京メトロ東西線「葛西」が初めてのトップに輝いた。
南北に長い江戸川区の臨海部に位置し、「大手町」へ約17分でアクセス可能な都心近接エリアながら、駅南は広大で平坦な埋立地が続いており、都心近くのベッドタウンとしてこれまで急速に宅地開発が進んだ。
現在では都内としては比較的手頃な賃貸物件が数多く建ち並んでいて、進学や就職などで初めて都内に居住するエントリーユーザーが多数居住するエリアとして知られるようになった。併せてインバウンドの需要も旺盛で、多くの外国籍の住民も生活している。
2位はコロナ禍で居住ニーズを大きく伸ばした「本厚木」、3位はさいたま市の中心部「大宮」がランクインした。
すっかり定着したテレワーク併用型の生活スタイルなどを背景として、賃料が比較的安価な割に都心方面へのアクセスが良好なエリアが上位を維持している。また、都内の駅がTOP10で6駅、TOP50では35駅もあり、「都心回帰」していることも浮き彫りになっている。
○2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!借りて住みたい街 急上昇ランキング(首都圏版)
TOP200の駅の内、前年から問合せ数を伸ばした駅をランキングする「急上昇ランキング」。「2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!借りて住みたい街 急上昇ランキング(首都圏版)」は、「日暮里」が1位となった。
2位には「新宿」から約20分の「菊川」、3位には「品川」の隣駅「西大井」がランクインしている。TOP10のうち、6位の「武蔵新城」を除いた9駅が東京23区内の駅であり、首都圏におけるコロナ明けの賃貸ニーズが徐々に“都心回帰”し始めている様子がうかがえる。
1位の「日暮里」は、JR山手線を含め複数路線が乗り入れていますがターミナル性は希薄。「上野」まで約4分、「東京」まで約11分でアクセス可能なベッドタウンとして最近注目されており、荒川区と台東区の区境で都心隣接ながら賃料水準が安価であることが人気の理由。
昨年から問合せ数が増加した駅は、ターミナル駅から数駅隣りの「ずらし駅」が多くある。賃料上昇を背景に、交通・生活利便性が高いが賃料水準も高額なターミナル駅から居住エリアを数駅“ずらす”ことで、利便性を大きく落とすことなく賃料を下げることができる物件の借り方として注目されている。
○2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!買って住みたい街ランキング(首都圏版)
購入物件への問合せ数を集計した「2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!買って住みたい街ランキング(首都圏版)」は、大規模&タワーマンションの供給が相次ぐ「勝どき」が人気を維持し、2位以下に大差をつけて断トツの1位となった。
「勝どき」周辺では開発プロジェクトが多数継続しており、タワーマンションの一大供給中心地になっている。
また、昨年19位から4位になった「後楽園」や昨年261位から12位になった「品川」など、新築マンションが1億円を突破するなかでも都心開発案件への注目度は高く、富裕層が全国で約150万世帯に達する状況下で、根強い都心&タワー人気を象徴する動きとなっている。
対照的に、首都圏郊外&準郊外エリアの駅も上位に次々進出しており、2位の「八王子」を筆頭に、3位「大宮」、6位「湯河原」、7位「大網」、30位「茂原」など、まるでバブル期を思い起こさせるような“郊外人気”が本格化し始めている。
これはまさに都心&近郊での住宅価格の高騰により郊外方面で住宅購入を検討する実需層の動きと呼応するもので、首都圏での購入ニーズはその意味で“二極化”の傾向が鮮明になっている。
○2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!買って住みたい街 急上昇ランキング(首都圏版)
TOP200の駅の内、前年から問合せ数を伸ばした駅をランキングする「急上昇ランキング」。「2025年 LIFULL HOME'S みんなが探した!買って住みたい街 急上昇ランキング(首都圏版)」の1位は「品川」となった。
現在、港南口側(東側)では総戸数815戸/34階建の新築マンションほか、総戸数200戸を上回るタワーマンションが相次いで分譲されており、高い関心を集めている。
急上昇2位の「笹塚」では、駅前に659戸/28階建の定期借地権マンションが分譲開始予定で、「新宿」へ1駅(約5分)の利便性と、定期借家ならではの価格設定が注目されている。
同じく3位の「江戸川橋」にも駅からやや離れたエリアでマンション分譲が活性化しており、久しく大型案件がなかった文京区での需要掘り起こしに寄与している。
なお、上位3駅はいずれも対前年の問合せ数が3倍以上に急増しており、マンション開発によってエリアの注目度が急激に高まる現象が継続する状況である。
ベスト10は東京都8駅、神奈川県と埼玉県が1駅ずつという構成で、物件価格が高騰している東京都内において、新築マンションに対するニーズおよび関心の高さが明確に表れる結果となった。