年金受給者も確定申告が必要?確定申告不要制度とは?

2月13日(木)18時30分 All About

年金受給者は、「確定申告不要制度」により、公的年金の額が年400万円以下、かつ年金以外の所得金額が年20万円以下なら、確定申告は不要です。ただし、医療費控除や生命保険料控除などで税金の還付を受けるには、確定申告が必要です。

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老後にもらう公的年金には所得税がかかる

多くの会社員の皆さんにとって確定申告はあまり身近ではないのではないかと思います。

会社員には年末調整という仕組みがあるため、確定申告をするのは医療費控除を受けたり、マイホームを買って住宅ローン控除を受ける1年目ぐらいでしょう。しかし、年金を受け取り始めると、がぜん身近に感じるようになります。

年金には年末調整という仕組みがないため、自分自身で確定申告をする必要があります。「えっ、年金って税金がかかるの?」と驚く方もいるかもしれませんが、老齢年金は所得とみなされ、所得税の対象となるのです。

ですから、確定申告の時期ともなると、税務署で年金受給者らしき方の姿をよくみかけます。

(※)2020年に確定申告する、2019年分(令和元年分)でいうなら、以下のとおりです。

確定申告の期間:2020年2月17日(月)〜3月16日(月)
申告・納税の期限:2020年3月16日(月)

条件を満たせば年金の確定申告は不要

確定申告を経験した方の多くは、申告のために色々な書類を用意したり、行き慣れない税務署(市町村役場の場合もあり)に行かなければならなかったりと、面倒なイメージをもっていると思います。

とはいえ、平成24年から年金受給者の確定申告不要制度がスタートし、公的年金の額が年400万円以下、かつ、年金以外の所得金額が年20万円以下の場合は、所得税の確定申告が不要となりました。

年400万円も公的年金を受給している方はごく少数のはずですから、大多数の年金受給者が確定申告不要になると思われます。ただし、所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告は必要な場合もあります。

税金の還付を受けるには確定申告が必要

年金受給者の確定申告不要制度がスタートして「面倒くさい手続きが不要になってよかった!」と思う方も多いかもしれません。

しかし、申告不要制度がスタートした後も、医療費控除などの還付申告をしたい方は今までどおり確定申告が必要となります。

すでに説明したとおり、公的年金(老齢年金)も給料と同じく所得とみなされ、所得税の対象となります。給料は「給与所得」といわれますが、年金は「雑所得」となります。

また一定額以上(65歳未満の人は年金の支給額が108万円、65歳以上の人は年金の支給額が158万円超)の年金を受け取っている場合は、給料と同じように税金が天引きされています。

所得税の天引きは、あくまでも「仮で引いている」だけです。同じ天引きされている給料については、会社が年末調整で実際の税額と天引きの過不足調整を行うのですが、年金については、年末調整という仕組みがないため「確定申告」が必要となるわけです。

年金受給者でも確定申告をすべき人とは?

年金の確定申告をすべき人の条件は以下の通りです。

・公的年金が年400万円超ある
・公的年金以外の所得(収入ではありません)が年20万円を超えている

また上記に該当しない方でも、

・社会保険料控除、生命保険料控除、雑損控除、医療費控除、寡婦控除(寡夫控除)などの適用を受けたい
・「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を提出しなかった

これらに該当する場合、確定申告をすることで、税金の還付を受けられる可能性があります。ただし源泉徴収税額が「0円」の場合は、そもそも還付される税金がありませんのでご注意を。

ブームからすっかり定着した「ふるさと納税」をした方も、確定申告することで還付金が発生する可能性があります。詳しくは税務署や税理士に問い合わせてみてください。

源泉徴収税額の有無は「源泉徴収票」で確認

公的年金等の源泉徴収表の書式。もし紛失したら、最寄りの年金事務所に連絡すれば再発行してもらえる
公的年金(老齢年金)を受け取っている方には、税金が天引きされているかどうかにかかわらず、毎年1月中に「公的年金等の源泉徴収票」が国(日本年金機構)から送られてきます。

この源泉徴収票のなかに「源泉徴収税額」という欄があり、そこに金額が書かれている場合は所得税が天引きされていることになります。

さて、面倒くさい確定申告も、最近はインターネットを利用して申告書を作成・提出できたり、郵送での申告も可能となっていますので、初めての方も取り組みやすいのではないかと思います。

また、還付の申告は過去5年間にさかのぼって可能です。申告を忘れていたなら、過去の還付を受けることができますので、思い当たる方は申告しましょう。

過去の還付申告については、特に受付期間が決められているわけではありませんので、気づいたときに申告するとよいでしょう。

申告書の用紙は、税務署で入手するほか、国税庁のホームページからダウンロードすることもできます。
(文:和田 雅彦(マネーガイド))

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