愛犬の心臓手術のため、年金を解約し500万円を捻出。深い絆で結ばれた2人に胸打たれる「この子は家族です」

2月14日(金)18時0分 FINDERS

文:岩井聡史

愛するペットが命に関わる重い病気を患った時に、あなたならどうするだろうか。手術をするために資金や手間が必要な場合、非常に難しい選択になる。

そんな中、ペットの命を救おうとする、ある男性の行動に注目が集まっている。

愛犬の心臓手術のために確定拠出年金を解約

米国カリフォルニア州北カリフォルニアに住むジェイソン・ギャレットさんは、12歳になるミニチュア・シュナウザーのローラを飼っている。

『ABC7 News』によると、ギャレットさんがローラの病気に気づいたのは11月頃。散歩から戻ってきたローラが突然気を失ったという。動物病院で診てもらったところ、心臓の僧帽弁が損傷して、心臓が肥大化していた。ローラは心不全に陥っており余命は1年もなく、数カ月と診断されたのだ。この病気は犬にとって決して珍しいものではない。

ギャレットさんはローラの病気を治すためにアメリカ中の医療機関を訪れた。そこで彼は、心臓病治療のパイオニアである日本人獣医の上地正実さんを知ることとなった。上地さんの手術の成功率は90%以上と言われており、ギャレットさんはひとまず安心したと言う。

しかし問題は手術費用。手術には4万5000ドル(日本円にして約500万円)が必要だったのだ。ギャレットさんは手術費用を工面するため、アメリカの確定拠出型年金である「401K」をすぐに解約し現金化した。のんびりとした老後を過ごすために重要な年金よりも、ローラの命の方がギャレットさんには大切だったのだ。ギャレットさんはさらににお金が必要であれば、車を売ることも考えているという。

現在、ギャレットさんは不足した手術代や渡航費用をまかなうために『GoFundMe』を立ち上げて準備をしている。2020年の夏に、ローラは日本で手術をする予定だ。

命を救ってくれた愛犬への恩返し

なぜギャレットさんは年金の解約や車の販売を検討してまでローラを救おうとするのか。もちろんペットは家族の一員であるため、救おうとする気持ちは理解できる。しかしギャレットさんにはそれ以上に、ローラを助けたい理由、ローラに救われた過去があったのだ。

ギャレットさんは重度のうつ病と双極性障害(ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返す障害)を抱えていた。そこで出会ったのが、セラピー犬として認定されたローラだ。

「ローラは間違いなく私の命を何度も救ってくれました」とYouTubeの動画で語るギャレットさん。「ローラを救うためなら何でもします」「この子は家族です」と付け加えた。

飼い主を支援するマイティー・ハーツ・プロジェクト

上地さんが行う心臓の手術は日本でしか受けることができない。そのため愛犬が心不全になった飼い主は日本に渡航して、上地さんの手術を受けるしかない。手術代は高額ではないが、問題は手術代以外にも合併症が起きた際の治療費、犬の輸送費や飼い主の旅費などが別にかかることだ。

愛するペットのためとはいえ、手術代を含めた高額な資金を準備するのは大変である。そこで、アメリカでは飼い主を支援するための非営利組織「マイティー・ハーツ・プロジェクト」が発足した。

同団体は愛犬の手術費用の補助、僧帽弁を治療する手術の技術向上などの取り組みを行っている。上地さんもこのプロジェクトに参加しつつ、さらにフロリダ大学でも自身のノウハウを教えている。

同団体の会長であるネイト・エステスさんは「マイティー・ハーツ・プロジェクトが進めば、ギャレットさんのように愛犬を救いたいと思う飼い主さんに希望を持ってもらえます。またアメリカでも手術ができるようになれば、多額の費用を無理に捻出することなく手術を受けられるのです」と『PEOPLE』のインタビューで語った。

ペットを飼う人ならば自身のペットが病気になった際、ぜひとも救いたいはずだ。アメリカのマイティー・ハーツ・プロジェクトの活動がさらに広まれば、ギャレットさんのように愛犬を救いたい人にさらに希望や勇気を与えることだろう。

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