<モノを捨てられない>あなたのお悩み「もったいない」「いつか使うかも」「後悔するかも」を一刀両断!整理収納アドバイザー「むしろ使わずにダメにしてしまっては…」

2025年2月14日(金)12時30分 婦人公論.jp


(写真:stock.adobe.com)

着なくなった服を押しこんだクローゼット、本がぎっしり詰まった本棚、使わないお皿だらけの食器棚……。モノで溢れた家にうんざり、という読者も多いのでは。一方、これまでに7000人以上の受講生へアドバイスをしてきた人気整理収納アドバイザー・阿部静子さんは「こんな時代だからこそ、人生の折り返し地点を過ぎたら片づけたもの勝ち」と断言します。その阿部さんが50代以上に向けて、お手軽片づけ術を伝授! 今回のテーマは「捨てられない人の思考」です。

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「捨てられない」人の思考パターン


気が付けば2月も半ば。

1月は「今年こそ!」という方へ向け、片づけを前向きに考えられるようになる4つのポイントを紹介しました。1年の始まりですし、基本的にポジティブな話だったと思います。

しかしながら、いくらポイントを抑えようとも、いざ片づけ始めれば、どうしても心に沸いてくるのは「捨てられない」「処分できそうにない」という想い…。

ちなみに私自身も、以前はなかなか思い切ってモノを処分できないタイプでした。一方、これまで7000名以上から「捨てられない」悩みを聞いてきた中で、モノを捨てられない人にはおおよそ4つの思考パターンがあることが分かってきました。

今回は、それにスポットを当ててみます。「捨てられない」想いが生まれる理由をあらためて紐解くことで、片づけに勢いをつけるきっかけになるのではないでしょうか。

全部捨てなきゃ


「あれもこれも捨てなくては…」「全部捨てなきゃ…」と思い込み、追い込まれた結果、逆に「捨てる」ことすべてを諦めてしまう方が一定数います。

でも実際は、もちろんそんなことはありません。

明らかにもう使えないモノ、捨てるべきモノ、不要なモノが家の中に転がっているような状態で、自分が好きなもの、心地いいと感じるもの、思い出のものにまで手を伸ばす必要はないはずです。

また、実際に片づけが進んだとしても、そういったお気に入りのモノにはこの先も手を触れず、そのまま取っておいてよい、とまずは考えましょう。

捨てるものはあくまで不要なもの。その前提を忘れないようにしてください。

罪悪感


「捨てる」「処分する」ということ自体に強い罪悪感を持っている方がいます。

その背景として、小さい頃に親や周囲から「捨てるなんてもったいない」と常々言われてきた、という方も少なくありません。

確かにむやみに買って、まだ使える状態のモノをそのまま捨てる、といったことは一考したほうが良いとは思いますが、現代では「リサイクル」という考えがかなり浸透しています。ですので「捨てる」を考えた時、同時に「リサイクルできないか」と考えてみてはいかがでしょうか?

あなたにはもう必要のないものでも、誰かの役に立つ可能性はたくさんあります。また誰かに使ってもらえると思って手放せば、単に捨てるより、心もずっと軽くなるはずです。

いつか使うかも


「捨てようとするとき『いつか使うかも』って想いが頭をよぎるけど、その『いつか』って結局こないよね…」

多くの方がその事実を知っています。しかし、それでも「いつか」が心の中で引っかかって、なかなか捨てられない方がいらっしゃいます。

そういった方にお勧めなのが「猶予期間」を設けること。

たとえば「猶予ボックス」などを作って、一旦そこに置き、半年、もしくは1年使わなかったなら潔く処分! といったルールを作るのもよいでしょう。

もしくは発想を変えて、使えそうなものは引っ張り出して、どんどん使う。押し入れの奥にしまっている間に、変色したり、機能的にダメになって捨てることになるよりは、使える間に使った方が断然いい。

あくまでモノは、「いつか」ではなく「実際に」使われてこそ輝く。そう捉えて下さいね。

捨てて後悔


「捨てた後で後悔した経験がある」という方、いらっしゃいますよね。その後悔が強ければ強いほど「捨てたくない」という想いも強くなるのかも。

状況が変わって、捨てた後で使う必要が出てきたのであれば、これは仕方がない。

避けたいのは「必要だと分かっていたのに、誤って捨ててしまった」「大切なものだったのに、うっかり捨ててしまった」という後悔です。

「誤って」「うっかり」を繰り返さないには、たとえば、ペン立てに放置したままの書けないペン、いつもらったのか分からない化粧品サンプル、襟や袖が伸びきったシャツなど、「たとえ捨てても、その先で問題が起きないモノ」「代わりのききやすいモノ」が何か、普段から認識しておくことが大事かもしれません。

大切にしていたモノについては、捨てることに慣れていない状況では、判断を誤ることがあるかもしれませんので、着手はやはり後回しに。

まずは、物理的に傷んでいたり、壊れているもの、明らかにもう使わないモノなどから捨てましょう。

以上、捨てられない人の思考パターンを検討しました。

「家の中でモノを探しまわることが多い」「何を持っているか把握できていないために、同じものを買ってしまう」「使わないまま放置しているモノが、家の中にたくさん」…。

いずれもモノが多すぎることが引き起こす弊害です。またリサイクルという手段が一般化した現代、まだ使えるモノを放置して駄目にしてしまうのは、むしろモノを大事にしていない、とも言えるのではないでしょうか?

「捨てる」「処分する」を妨げる理由を知り、片づけを前向きに進めるきっかけにしていただけたらと思います。

婦人公論.jp

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