電車を借りよう! そう思い立ったとき、ポケットマネーで貸切れる都内2路線

2018年2月18日(日)17時0分 Jタウンネット

読者の方々の中に、個人で電車の貸切りをしたことがある人はいるだろうか。残念ながら記者にはないが、「貸切」と表示された電車を見かけると、普段は単なる移動手段であるものが一気に非日常的な存在になったような昂揚感を覚えてしまう。


鉄道各社では貸切りが禁じられているわけではないが、個人が自由に借りるには予算や使用目的などで制約も多く、「とりあえず電車借りようか」といった感じで利用することはあまりなさそうだ。


まして、圧倒的な乗降人数となる都内の鉄道ではとても無理......というわけでもない。


都内の路面電車双璧を確認すると


そんな便利な路線が都内にあっただろうか。


例えば京急電鉄は2017年10月から自社の品川発三浦方面行の一般車両を使った「貸切イベント列車」を販売している。個人でも購入することができるが、利用料金は47万円(税別)からで、人数も「120名以下の場合 4両編成」「120名以上180名未満の場合 6両編成」「180名以上 8両編成」とかなりの規模が想定されている。


参加者が120人以上なら1人あたりの費用は抑えられるが、「じゃあ貸切っちゃおう!」という気軽さはない。少なくとも本当の意味での個人借りにはハードルが高いだろう。記者には120人以上集める自信はない。


もちろん貸切りロマンのためには費用がすべてではないのだが、なるべくならそういった条件もきちんと加味しておきたい。ロマンだって実現性が大切だ。もっと気軽な貸切りはできないのか——。結論から言うと、できる。


まず特定の層にはもはや「常識」であると思われるのが、「都電荒川線」の貸切りだ。東京都交通局のサイト上、都電のページにもしっかりと書かれているが、都電の車両を1両まるまる貸し切ることができる。


片道運行1回1万3820円(一般、学生はさらに安くなる)という費用感で希望区間の指定だけでなく、同路線を走る5タイプの車両から貸切りたい車体を指定もできる。


お花見シーズンやゴールデンウィーク、巣鴨とげぬき地蔵の縁日など貸切できない日も設定されているものの、「JRを貸切ろう!」と考えるよりは実現度が高い。


となると、都内の路面電車において荒川線と共に双璧をなす「東急世田谷線」はどうだろうか。路面電車であること以外に共通点はないが、お手軽に貸切りができるかもしれない。


ただ、東急電鉄のサイトでは貸切りに関する情報が確認できなかった。「さすがに難しいのか......」と思いつつも、Jタウンネット記者はストレートに東急電鉄に尋ねてみた。世田谷線の貸切りできませんか。


「できます。いくつか条件はありますが、一般のお客さまが個人で貸切することは可能です。お客さまセンターなどにお問い合わせいただくことで、対応させていただきます」

なんとできてしまう。この答えを聞いただけでもはや記者は満足してしまったが、せっかくなのでその条件を詳しく聞いてみよう。


まず、区間は三軒茶屋—下高井戸で途中乗車・下車はできない。時間帯は三軒茶屋発「14時43分」か「15時25分」。もしくは下高井戸発「14時22分」「15時4分」「15時46分」となる。


気になる貸切運賃だが、一律片道大人運賃に定員数をかけた額、つまり「150円×148人」で2万2200円だ。往復した場合は単純に2倍の4万4400円となる。片道なら筆者(W記者)のポケットマネーで行ける。往復でもK編集長の協力があれば余裕だ。


時期の指定などはないが、イベントなどがある場合は貸切できない場合もあり、1か月以上前に申し込みが必要だ。


というわけで、都内の路面電車はいずれも貸切りできることがわかった。ちょっとした遠足やイベント、同好の士の集まりはもちろん、「今日は電車貸切ってるから」と周囲に自慢することもできる。両路線の沿線にお住まいの人も、そうでない人も、一度電車貸切りをしてみてはいかがだろうか。

Jタウンネット

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