【中学受験2023】首都圏市場拡大、受験者数6.6万人超え過去最多に
2023年2月20日(月)12時45分 リセマム
「2023年首都圏中学入試総括レポート」によると、2023年度中学入試は依然としてコロナ禍での入試となり、面接の中止やコロナ対応の追加入試を事前に設定する学校もあったが、かつての中学入試の姿にだいぶ戻ってきたようすだという。
そのような状況での首都圏中学受験の受験者数は、対前年度(2022年度)4,100人増の6万6,500人となり、過去最多を更新。受験者数は8年連続で増加した。小学校卒業生数に占める受験率も22.6%と、前年度より1.5ポイント上昇。初めて22%を突破した。
日能研1人あたりの出願件数は、1月31日時点の7.4件から2月3日時点では8.0件へと増加。1月に2校程度出願・受験するとすれば、2月については2月3日までの午前午後の6回ある試験機会に可能な限り出願・受験していると想定され、私学に対する熱をもち、粘り強く受験を続ける受験生が一定数存在することがうかがえる。
2023年入試のキーワードとしてあがったのは、「安心感」と「新たな教育活動へのチャレンジ」。「大学進学」への安心感に加え、「探究的・総合的な学び」や「生徒主体の学び」によって社会で生きる力を身に付ける新たな教育に対する安心感が、受験生保護者に求められているという。
エリア別の初回入試志願者総数トップは、東京都が「慶應義塾中等部」1,304人、神奈川県が「浅野」1,734人、埼玉県が「栄東」7,869人、千葉県が「市川」2,679人。初回入試志願者数の前年度比トップは、東京都が「東京家政学院」185.0%、神奈川県が「湘南白百合学園」164.6%、埼玉県が「本庄第一」131.4%、千葉県が「昭和学院」135.6%となっている。
2016年入試以降、増加傾向が続いている中学受験市場はいっそう拡大傾向にあるといえそうだ。コアネット教育総合研究所は、景気における先行きが不透明ではあるものの、小学生の子供をもつ保護者たちの教育に対する関心は引き続き高く、今後も将来を見据えた私学の学びに期待が寄せられるだろう、と分析している。
なお、レポート掲載データは、日能研関東のグループ企業であるコアネット教育総合研究所が、2月3日時点の日能研倍率速報をもとに集計・編集した。レポートの総括は、コアネット教育総合研究所のWebサイトから無料でダウンロードできる。