社員旅行の請求額がおかしい! 横領を見抜いた経理係長 「担当者は観念して上司とともに現れ...」

2024年2月22日(木)20時58分 キャリコネニュース

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社員という立場を利用して会社のお金を盗ることは、間違いなく犯罪だ。取引先や同僚がそんなことをしているとは考えたくないが、自分が第一発見者になってしまうこともある。


埼玉県の60代男性(フリーランス/年収200万円)は、職場で起こったある事件を振り返る。経理係長だった20年以上前の出来事だ。


「支払い済の伝票を見ていて、支払い金額に対して消費税率が異常に少ない請求がありました。研修旅行で大手旅行会社への支払いでした」


旅行会社からの請求書には「旅行代金一式」としか記載が無かったため、男性が調べていくと、驚くべきことが発覚した。


「宿泊ホテルに単価を確認したところ、明細書とは異なっていました」



当然、男性は旅行会社へ電話して「支払い明細」を送ってくれるよう依頼した。


「担当者が『手書きでも良いですか?』と聞くので、不思議に思いつつ了承しました」


20年以上前とはいえ、社員旅行を扱う大手旅行会社の明細書が手書きというのは考えにくい。その後、疑問は解消されるどころか、


「送られてきた明細書を見ても支払い金額に対する消費税額は合理的に計算できませんでした」
「念のため明細書に記載されている宿泊ホテルに宿泊者数や単価を確認したところ、明細書とは異なっていました」


と異常な事態が判明した。旅行会社の水増し請求が疑われたことだろう。男性は自社の上司に相談した上で、改めて旅行会社の窓口へ確認しに行った。すると、「担当者は観念して上司とともに現れた」という。真相はこういうことだった。


「旅行を発注した我が社の社員から、大量の『旅行券』の支払いを請求書に含めるよう偽装していたことが明らかになりました」


なんと、こちらの社員と共謀して金額を誤魔化していたのだ。旅行券の代金分を横領し山分け、もしくは旅行券を転売するつもりだったのかは不明だが……。男性が不正を見抜いたことで、差額分は当然返金されただろう。


後になって社内で耳にして分かったことだが、「我が社の社員と旅行会社の窓口担当者は友達だった」ようだ。とんだ友情である。その後は


「その担当者は依願退職させられたそうです。そして、我が社の社員は不祥事ともされず、もみ消されました」


と、なんとも後味の悪い結末となった。

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