「通勤中、混雑した電車でぐずり出した1歳の息子。周りに謝って降りようとしていたら、近くにいたおじさんが...」(埼玉県・40代女性)

2023年2月24日(金)10時0分 Jタウンネット

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Kさん(埼玉県・40代女性)

5年ほど前、Kさんは1歳の長男を連れて仕事に行っていた。

車内でぐずってしまうこともあり、そんなときはいったん途中下車。その時間も考慮し、朝は早めに出勤していたという。

<Kさんの体験談>

1歳の長男を連れて電車通勤していたころのことです。

ぐずって途中下車しても間に合うように、朝はいつも早く出発。帰りも夕方のラッシュに当たる中、荷物を持ちながら長男を抱えていました。

ある日の帰宅時、そんな状態で乗った電車内で、息子かぐずり出した事があります。

乗客に謝りながらあやしていると...

所沢駅で混雑している電車に乗り換えてすぐのことだったので、次の駅に着くには数分かかります。

私は周りの方に謝りながら、息子にも「次の駅で1回降りるから、もう少し待っててね。ごめんね」と必死であやしていました。

すると、近くにいた初老の男性に声をかけられたのです。

「いい子だね!元気だね!いい声だね!」
「おじさんね、小児科のお医者さんなんだよ!君は立派だね!ママも立派だね!」
「君の声を不快に思う人なんて居ないよ。みんな赤ちゃんの時は泣いて、ぐずるのがお仕事なんだもの。周りの皆さんも知ってるでしょ?」

息子と一緒に通勤しているときはいつも、「泣かないで、もう少し、あと少し」とくたくたの体と心で考えていました。もう限界に近かったのかもしれません。そのお医者さんが続けて

「周りのために途中で降りる必要ないんだよ?オムツとかなら分かるけど赤ちゃんがうるさいなんて思わないから、ママが大丈夫なら一緒に電車に乗って帰ろう!」

と言ってくださった瞬間、ずっと張りつめていた何かが緩むのを感じました。

あの言葉に救われて...

あれから息子にかける言葉が変わりました。

「今日もたくさん頑張ってくれてありがとうね!一緒に帰ろうね!どうしても疲れたなら途中でお外の空気吸いに降りようね!」

謝るのではなく受け止めて、感謝できるようになった気がします。

そんな息子も4月から小学校に入学します。

あの時の小児科のおじ様。あなたの言葉で本当に救われました。そして、同乗していた乗客の皆様、暖かく見守って頂きありがとうございました。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko[@]j-town.net、[@]を@に変えてお送りください)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度〜)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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