奈良県の「奈良の木ブランド課」は、どんな活動をしている部署なの?

2月27日(火)6時0分 Jタウンネット

雄大な奈良県の自然(画像は「奈良の木マルシェ〜山からのおくりもの〜」のプレスリリースより)

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奈良県といえば、奈良の大仏や奈良公園のシカ、法隆寺といった歴史的建造物のイメージが強い人がほとんどだろう。


しかし意外にも奈良県は、県土の77%が森林という自然豊かな土地でもある。しかも、その木々をPRするため、県庁に「奈良の木ブランド課」なる部署を作っているという。そこでJタウンネットは、部署の活動内容を聞いてみた。


PR動画では、奈良の森林の中で「F-ZERO」のようなドローンレースを



奈良県農林部奈良の木ブランド課の担当者は、2018年2月23日の取材に対し、


「15年度に策定した『奈良県林業・木材産業振興プラン』のなかで、木の生産量を拡大することを盛り込んでおります。具体的には20年までに25万立方メートルまで使用する量を伸ばしたいと考えています」

と、取り組みの理由を語った。一般に木の伐採というと環境に悪いイメージがあるが、現状として奈良県内で成長している木は1年あたり約100万立方メートルである一方、使用している木が約18万立方メートルで、奈良県の木々は「余っている」状態にあるという。


実は、環境の保全のためには、日本の木々を用いることが重要だと、担当者は語る。


戦後、植林の動きが進んだものの、時代を経て木材の需要は低迷し、また海外の廉価な木材が輸入されたことで、国内の木材価格が低下した。


結果的に、日本国内の林業従事者の廃業が相次ぎ、数が減少するのみならず、後継者不足が追い打ちをかけ、森林の管理が不十分となっており、多くの木々が残ることで、豪雨などによる土砂崩れなどの自然災害を誘発している現状があるのだという。


奈良県では、吉野杉などの木々が有名で、年輪が細かいため、柔らかいとされているスギの中でも固い素材になっている。そのため、柔らかなスギでは従来作ることが出来なかったバイオリンも、奈良県では吉野杉を用い、開発に成功したという実績がある。



また、美しい木目を持ち、他県の木材と比べ質も高いのだという。100年以上の樹齢を誇っているため非常に太く、全国を見てもこれだけ歴史のある木が残っているのは珍しいのだそうだ。


というのも、国内では成長の早い木々を植えて、短いスパンで伐採する傾向が強いためだ。そういった流れに奈良県は逆行し、品質などで勝負を図り、ブランド価値を高めている。


このPRについては公式サイト「奈良の木のこと」もあり、奈良県の木で作ったグッズの広報活動も行っている。ほか、奈良県内の施設はもちろん、愛知県名古屋市の再開発エリア「ささしまライブ24」の一部施設などに吉野杉を用い、日常に奈良県の木が浸透するような取り組みを強めている。


また、木をPRする動画も制作しており、奈良県の森林の中でドローンを飛ばすレースを行っている。なかなかの迫力で任天堂のレースゲーム「F-ZERO」を彷彿とさせるスピード感に仕上がっている。

Jタウンネット

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