【大学受験2022】東大推薦入試、長引くコロナ禍で志願者・合格者減
2022年3月4日(金)15時15分 リセマム
2022年度東大入試における学校推薦型選抜の志願者数は前年より27人減の240人。前年度(2021年度)同様、推薦要件は柔軟に判断し、出願手続きをオンラインで対応、面接等試験は対面形式で実施される等、コロナ禍に対応した形で実施されたが、コロナ禍以前の課外活動等の成果を提出できた前年度の受験生と比べ、長引くコロナ禍で課外活動等が制限され、出願を諦める受験生が多かったことが志願者減少につながったのではないかと分析している。
志願者数は全学部で募集人員を超え、第1次選考合格者は178人と前年度より増加したものの、最終合格者は88人と前年度より4人減少。11学部・学科のうち、募集定員を満たす合格者を出したのは教育学部・教養学部・理学部・医学部医学科の4学部・学科にとどまった。一方で、志願者の減少幅が大きかったため、合格率(最終合格者÷志願者)は最低値を記録した前年度からやや上昇し36.7%となっている。
2022年度の出身校所在地別の合格者数割合は、東京が27.3%、東京を除く関東が20.5%、関東以外が52.3%。関東以外の合格者数が過半数を占めたものの、2018年度以降4年連続で関東以外の志願者・合格者割合は低下しており、2022年度の合格者割合は、学校推薦型選抜導入以来最低値となった。コロナ禍で移動を避ける志向が影響していることも考えられ、ここでもコロナ禍の影響がみられた。
志願者・合格者に占める女子の割合はいずれも前年度から低下し、2022年度の合格者の女子割合は43.2%に。実施初年度から2021年度まで上昇を続けていたが、2022年度は低下に転じ上昇傾向は落ち着きをみせた。女子の合格率は3年連続で男子を上回り、男女差は前年度より縮まったものの優秀な女子受験生が多く志願する状況が続いているようだ。