家族が自分の写真を無断でSNSに投稿…肖像権侵害を主張できない?

3月9日(金)12時20分 シェアしたくなる法律相談所

*画像はイメージです:https://pixta.jp/


先日、ある質問掲示板に女性から「自分と子どもが写った写真をLINEで姑に送っていたところ、それを勝手にSNSにアップされていた。非常に不愉快」という書き込みがありました。


女性は夫に相談しているようですが、姑に物申したことがなく、期待できないとのこと。自分が強く言わなければならないのかと、悩んでいるそうです。


 


■家族や近親者の写真を無断でSNSにアップすることも

このように自分の写真を家族が勝手にSNSにアップしてしまうことは多々あります。「妻だから」「夫だから」と、許可を得ず、載せてしまうのです。


「家族なら……」と許す人も多いのですが、Facebookなどでは会社の同僚や上司・部下、昔の友達など自分の全く知らない人もおり、みだりに顔を見せたくないもの。


削除を求めても応じない場合、家族・近親者といえども肖像権や著作権の侵害を主張するなどして止めさせることはできないのでしょうか?


法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士にご意見を伺いました。


 


■著作権侵害を主張できる?

「どうしても削除したい、という場合、法的に請求する余地は十分あります。


まず、著作権を根拠とすることができます。自分で撮影した子どもの写真は著作物といえるでしょうから、著作権が自分にあります。そして、著作物の公開をするかどうかについて、著作権者が権利を有しています。


姑に写真を送っているといっても、それは姑が自分で見て楽しむ範囲での利用を許諾しているに過ぎないといえ、さらにそれをインターネット上に公開することまで許諾しているということは言いにくいでしょう。


無断でインターネット上に公開することは、公衆送信権侵害に当たるということができ、それを理由にして差止め(削除)を請求することができます。


なお、SNSにアップするのは個人の自由ではないかという反論もあり得るかもしれませんが、インターネット上に公開することは私的使用の範囲を超えると考えられるため、この反論が成り立つとすることは困難でしょう。


次に、肖像権侵害を主張することも可能かも知れません。ただ、肖像権を有しているのはあくまで子どもであり、親ではありません。


子どもの権利は両親が共同して行使することが必要であるため、削除を求めようと思えば、自分と配偶者の両名から請求していくことが必要になります。


したがって、肖像権侵害の主張は、このケースでは、著作権の行使よりも少々面倒であろうといえます」(清水弁護士)


 


画像をSNSにアップロードしたくなる気持ちは理解できますが、家族といえどもやはり「許可」は必要なもの。かならず一声かけるようにしましょう。


 


*取材協力弁護士:弁護士清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)


*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)


【画像】イメージです


*YUMIK / PIXTA(ピクスタ)

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