渋谷のスクランブル交差点を超える意外性!? 外国人観光客が撮りまくる日本の“普通”な風景3選

2025年3月10日(月)21時45分 All About

外国人観光客を惹きつける日本のモノやスポットとは? 日本人にとっては意外すぎる「萌えスポット」があるようです

訪日外国人がもれなくカメラを構えるお約束スポットといえば、渋谷のスクランブル交差点が長らく有名ですが、実はこの他にも日本人には見向きもされないのに外国人には絶大にアピールする場所が存在します。
欧州2カ国に住んだ筆者が、ヨーロッパ人を惹きつける日本のモノや場所と、逆に日本人の筆者が目を輝かせたオーストリア・スイスの萌えスポットを対比しながら紹介していきます。

ヨーロッパ人が萌える「竹林」

竹林とはいっても、京都嵐山の誇るフォトジェニックな竹林の小径ではなく、どこにでもある何の変哲もない竹林です。これに駆け寄り「バンブー!」と興奮してシャッターを切るオーストリア人の同僚がいたのですが、日本人にとっては竹など庭に生えている普通の植物なので、当時は何がそんなに珍しいのか理解に苦しんだもの。
筆者がオーストリアに移住した際、竹の一本挿しがおしゃれなインテリア植物として人気を博しており、ヨーロッパ人たちが竹を“クールでエキゾチックな存在”と捉えていることは薄々気づいていましたが……。竹林はわれわれ日本人が思っている以上に価値ある存在のようです。逆に筆者がヨーロッパに来て、何気ないエーデルワイス(オーストリアとスイスの国花)の植え込みや、12月になると広場で路上販売されるクリスマスツリー用の本物のもみの木を見て、「かわいい!」と思わず写真を撮ったのと似たような心境かもしれません。

ヨーロッパ人が萌える「ニホンザル」

筆者は日本帰国時に必ず家族で京都に立ち寄るのですが、そこでヨーロッパ人の夫と息子が決まって行きたがるのが京都嵐山にあるモンキーパーク。このサル山には約120頭の野生のニホンザルが暮らしており、訪問者はここから望遠鏡で京都市内を一望したり、サルたちにエサをやって交流をはかることができます。
京都は見どころが目白押しであるため、日本人はわざわざ上洛してまでニホンザル見物に山登りする人は少数派でしょうし、実際に京都在住の友人の中にはモンキーパークの存在すら知らない人もいたほど。
実際にこのパークのどこがそんなに魅力的なのか夫に尋ねてみたところ、なんとヨーロッパには氷河期以降はサルの在来種がおらず、そもそもサルという動物が珍しいとのこと。さらに調べてみると、ニホンザルは世界で最も北に生息していることから「北限のサル」とも呼ばれているのだそうです。
そのような背景から京都のモンキーパークは、川の水を直接飲んだり、人間にエサをねだる猿たちのしぐさに一喜一憂しながら写真を撮る外国人観光客で常にひしめきあっています。同様の理由で、温泉に浸かったり、雪景色の中で見られるニホンザルなども相当珍しいらしく、ヨーロッパ人の中では高い人気を誇っているようです。
かくいう筆者も、夏場のアルプスにハイキングに行った際、珍しい高山動物のアルプスマーモットを見つけて激写した経験があります。興奮してシャッターを切る様子を、オーストリア人の義両親が生ぬるい視線とともに眺めていたことを思えば、ニホンザルに群がる外国人たちと同じように映っていたことでしょう。

ヨーロッパ人が萌える「普通の古民家」

日本の地方で特によく見られる、昔ながらの木造の古民家。日本人から見ると、何の変哲もない田舎の風景だったりしますが、何度かアテンドしたヨーロッパ人にはすこぶるアピールしている模様でした。
昔ながらの和の建築や佇まい、伝統的な生活様式などを垣間見ることができるため、モダンな建物や観光地化された寺社とは異なり、おおいに興味がかき立てられるのだそうです。
そういえば筆者も、ヨーロッパの地方の村に建っているかわいらしい古民家やアルプスの山小屋などに目を輝かせて写真を撮っていたとき、「こんな田舎然とした普通の家の何が特別なのか?」と夫に不思議そうな顔をされた覚えがあります。日本人にとってはありふれた日常的な景色がヨーロッパ人や外国人にとっては至極珍しいものであったり、逆にヨーロッパではスルーされがちなものが日本人にとっては心を弾ませるような対象であったりと、お互いさまであるようです。
この記事の筆者:ライジンガー 真樹
元CAのスイス在住ライター。日本人にとっては不可思議に映る外国人の言動や、海外から見ると実は面白い国ニッポンにフォーカスしたカルチャーショック解説を中心に執筆。All About「オーストリア」ガイド。(文:ライジンガー 真樹)

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