【朗報】「死者とのチャットサービス」をスウェーデンの葬儀屋が実現へ! “死者の意識が宿る完全コピーAI”誕生か?

3月10日(土)8時0分 tocana

イメージ画像は、「Thinkstock」より

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 ロシア系政府メディア「Sputnik」(2月23日付)によると、スウェーデンの葬儀会社「Phoenix」が、科学者の協力のもと、死者のデジタルコピーの制作に乗り出したという。現在、「Phoenix」は実現に向け、死者の生前の情報を提供してくれるボランティアを募っているそうだ。英紙「Daily Mail」(2月23日付)は、これを「(死者の)意識を持った完全なコピー」の創造だと評している。

 Netflixの人気ドラマシリーズ『ブラック・ミラー』に、死者の生前の情報から構成された人格(AI)を宿した、本人そっくりのアンドロイドが登場するエピソードがあるが、「Sputnik」によると、「Phoenix」が作成する死者のデジタルコピーも、将来的にはそれと同レベルに達するかもしれないという。

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 30年前には、死者の生前の姿を写した写真に話しかけることぐらいしかできなかったが、技術の進歩とは恐ろしいものである。もし、亡くなった本人と瓜二つのアンドロイドが出現したら、死による喪失感が劇的に軽減されるのではないだろうか?

 だが、「Oddity Central」(2月27日付)によると、「Sputnik」と「Daily Mail」の情報には誤りがあるという。最初にこのニュースを報じたスウェーデンメディア「Dagen」は、「意識を持った完全なコピー」とも「科学者が研究している」とも言っていないというのだ。葬儀会社「Phoenix」が計画しているのは、死者と同じような語り方をするチャットボットの制作であり、具体的には、人工知能(AI)を用いて死者の生前の声を複製し、簡単な質問に答えられるようになるだけだという。

 2016年に、ロシアのAI企業である「Luka Inc.」社の共同創立者兼最高経営責任者ユージニア・クダが、事故で失った親友かつ同僚のハイテク起業家ローマン・マズレンコを、人工知能を活用した「自動会話プログラム」として復活させたが、「Phoenix」が制作するチャットボットもこれに近いようだ。残念ながら、AIに「人格」や「意識」を持たせるにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 ところで、もし遠い将来、「あたかも人格があるかのように振舞うアンドロイド」が完成してしまったら、それを本人の代わりとして愛することは可能だろうか? 『ブラック・ミラー』でも、その葛藤が描かれていた。

 行動主義的な人間観を持つ人なら可能だと言うだろう。意識や人格というものは目に見えるものではないため、言動からそのことを憶測するしかない。すると、本人らしい容姿で、本人らしい言動をすれば、それは本人と違わなくなる。とはいえ、「アンドロイドである」ということを知ってしまったら、それを完全に本人と見なすことはできないだろう。だが、“準本人”ぐらいのステータスは獲得できるのではないだろうか。『ブラック・ミラー』においても、アンドロイドの言動が生前の夫と完全に一致していないことが妻の不満だった。もし、言動が完全に一致していれば、彼女はそれを夫の代わりとして難なく受け入れていたかもしれない。とはいえ、ある程度精度が低くても、慰めにはなるだろう。先述したユージニア・クダ氏が作成した親友のチャットボットにも不自然なところはあるが、「精神的な癒し」にはなっているようだ。

 とはいえ、いくらアンドロイドの精度が上がったとしても、死者とのコミュニケーションツールになることはない。そもそも死者とのコミュニケーションを実現するものではないからという前提に加え、チャットボットやアンドロイドには死者との繋がりを感じさせるような“聖性”が足りていないからだ。やはり死者とのコミュニケーションには、その不可能性を眩ませるほどの宗教的・神秘的な仕掛けが必要だろう。あたかも本人の意識を持つかのように振舞う完璧なアンドロイドができたとしても、降霊術やイタコの存在は求められ続けるのではないだろうか。
(編集部)


※イメージ画像は、「Thinkstock」より

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