ドイツ人は「バウムクーヘンをあまり食べない」 発祥の地なのになぜ?ドイツ大使館に聞いた

2020年3月12日(木)6時0分 Jタウンネット

樹木の年輪のような見た目が特徴のバウムクーヘン。ドイツが発祥とされる焼き菓子だ。


そのため、「本場」のドイツでは、当然ながら多くの人々に親しまれている——そんな想像をしている人もいるのではないだろうか。


しかし、バウムクーヘンの日である2020年3月4日。ドイツ大使館の公式ツイッターが、驚きの事実を明らかにした。


「実は発祥の地ドイツではあまり頻繁に口にしないバウムクーヘンですが、日本において独自に目覚ましい発展を遂げていますね!しっとりふわふわだったり、様々なフレーバーもあります。
大使館でも、実は日本に来てから初めてバウムクーヘンを食べたというドイツ人職員が多いのです」



まさかすぎるカミングアウト——発祥の地なのになぜ食べないのか。


ツイッターではドイツ大使館の投稿に対し、


「いつの間にか日本食になってた説」
「そういえば、ドイツに結構居たし、あちこち行ったけど、バウムクーヘン、一度も見てないわ!」
「私は父の仕事の関係で一時期南ドイツのカールスルーエに住んでいましたが。1度も見たことなかったですね」



といった声が寄せられている。ドイツではそもそもあまり見かけないという情報が複数あり、「普段から親しみがあるお菓子」というわけではないのかもしれない。


ドイツ大使館「多数いるのは事実です」


Jタウンネットは10日、ドイツ大使館の広報担当者に、「ドイツ人はあまりバウムクーヘンを食べない」という投稿について取材した。


大使をふくめ、多くのドイツ人職員に話を聞いたという担当者。


「食べないわけではありません。すべてのドイツ人職員が『日本で初めて食べた』というわけでもありませんが、(そうした人が)多数いるのは事実です。京都で食べた抹茶味が一番好きだという職員もいました」



ドイツで食べたことがあると答えた職員もいるが、「ドイツで頻繁に食べていた」という人は少ないという。


しかしその一方、例外もあるようで、


「バウムクーヘンをよく生産し、よく食べる地域で育った職員が1人いました。子供のころは日曜日にはカフェでバウムクーヘンをよく食べていたとのことです」



こちらの方が私たちのイメージに近いが、どうやらレアケースのようだ。


なんで食べないのか、聞いてみた


それにしても、なぜドイツではバウムクーヘンをあまり食べないのだろうか。


大使館のドイツ人職員からは、広報担当を通して複数の回答があった。編集部ではその中から一部抜粋、理由をいくつかの傾向に分けて紹介する。


【そもそもあまり売っていない】
「バウムクーヘンを売っているケーキ(菓子)屋があまりない」
「どこでも売っているものではないので、食べる機会が少ない」
「日本の方がマーケティングが上手く、全国で簡単に手に入る」
【バウムクーヘンは高級品、特別なもの】
「バウムクーヘンは『ケーキの王様』とも呼ばれ、比較的高いものが多い。日常的に食べるよりも、なにか特別な機会(祝い事など)がある時に食べるイメージ」
「ある地域を除いては日常的ではなく、クリスマスの時に食べるイメージ」
【バウムクーヘンより他のケーキを食べる】
「ドイツには地域ごとに名物になっているたくさんの美味しいケーキがある」
「作る工程が大変なので、一般家庭では作れない。ドイツ人は家庭でケーキを焼くのが大好きで、もっと簡単に焼ける美味しいケーキがたくさんある」
【その他】
「大きなかたまりで買わないといけないので、食べきれないから買わないのでは」
「なんとなく古臭いイメージがある。おばあちゃんの家で食べたイメージ」



大使館の投稿に対するコメントにもみられたように、「(日本ほど)あちこちで売ってない」という理由が多い。また、なにか特別なイベントがある時に食べるという意見もあり、日頃のおやつ感覚で食べるものではないようだ。

Jタウンネット

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