150年ぶりに発見されたエイリアンじみた植物「ティスミア・ネプトゥニス」(マレーシア)

3月13日(火)9時0分 カラパイア

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 1866年、イタリアの博物学者オドアルド・ベッカーリは、不思議な姿をした植物をマレーシアの熱帯雨林で発見した。

 球形のランタンのような姿で、3本のアンテナ状の枝と白い幹を持つ。興味を引かれたベッカーリは、後年ノートの中にティスミア・ネプトゥニス(Thismia neptunis)を描き、それを数年間保管した。1878年の記述が当時、植物の唯一の記録であることなどつゆも知らずに。

 そして150年後、再びこの植物が発見されたのである。

【150年ぶりに発見されたティスミア・ネプトゥニス】

 2018年、チェコの作物研究所とパラツキー大学の研究者がボルネオ島マタン・マシッフ(Matang Massif)でティスミア・ネプトゥニスを再発見した。

 その姿はベッカーリの記録そのままだったが、さらに細かい点も明らかになった。電球のような花は直径9センチ、赤い線模様があり、上部には小さな円形の開口部がある。

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image credit:COURTESY OF MICHAL SOCHOR


【光合成をせず、菌類から栄養を得るティスミア・ネプトゥニス】

 ティスミア・ネプトゥニスは菌従属栄養性植物の仲間である。つまり葉緑素がないために、光合成ができないのだ。

 代わりに地下の菌類から養分と水分を抽出して生きている。この植物については今後も新しい発見がなされるだろう。

 何しろ数週間しか咲かないのだから、発見できたのは幸運としか言いようがない。妖精のランタンと呼ばれるこの属には76種があるが、2011年以降発見されたものは30種にも上る。

 実は存在自体は1844年から知られていたのだが、かなり背が低いため、見落としやすいのだ。世界的に熱帯雨林の減少が進んでいるため、その仲間のいくつかはすでに絶滅してしまった可能性があると考えられている。

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image credit:COURTESY OF MICHAL SOCHOR

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image credit:COURTESY OF MICHAL SOCHOR

 ベッカーリのノートによれば、彼はティスミア・ネプトゥニスのような植物をもう2つほど発見していたらしい。研究者は、今回の幸運でそちらも発見できるよう願っている。

References:biotaxa / smithsonianmag/ written by hiroching / edited by parumo

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