旦那の遺族年金をもらっています。自分の年金をもらうときに、繰り下げ受給はできるのですか?
2025年3月14日(金)18時30分 All About
年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、遺族年金受給者からの「自分の年金の繰り下げ受給」についての質問です。
今回は、遺族年金受給者からの「自分の年金の繰り下げ受給」についての質問です。
Q:遺族年金をもらっていますが、自分の年金を繰り下げ受給することはできますか?
「旦那の遺族年金をもらっています。自分の年金をもらうときに、繰り下げ受給はできるのですか?」(マーメイドさん)A:遺族年金を受ける権利があると老齢年金を繰り下げすることはできません
遺族年金を受けている、または受ける権利のある方は、老齢年金(老齢基礎年金と老齢厚生年金)を繰り下げ受給することができません。相談者「マーメイド」さんは、自身の年金受給額を繰り下げによって増やしたいとのこと。遺族年金を受けている場合、自身の老齢年金は繰り下げできませんが、次のような方法で老齢年金を増やせます。
例えば、「マーメイド」さんが65歳未満で、もし国民年金保険料の未納期間がある場合は、65歳になるまで、国民年金に任意加入して未納期間の年金保険料を支払って、老齢基礎年金の受給額を満額に近づける方法で増やすことができます。
もしくは、厚生年金に加入して働き、厚生年金保険料を支払うことで、将来受け取る老齢厚生年金の受給額を増やすことができます。厚生年金に加入した期間をできるだけ長くし、なるべく収入額を多くすることです。ただし、厚生年金に加入すると、任意加入制度を利用することはできません。
なお、厚生年金保険料は給与から天引きされますが、働いている間も遺族年金は非課税でもらえます。
検討してみてはいかがでしょうか。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)