子どもの「なぜ?」が持つ重要な意味とは

3月14日(水)9時15分 リセマム

「なぜ?」と聞ける子は自分に自信がある

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子どもの学力を上げる方法に限らず、より広い「子育てのヒント」を名門指導会代表 中学受験相談局主任相談員 塾ソムリエ 西村 則康氏が伝授。名門難関中学に2,500人以上を合格させてきたカリスマ家庭教師の最強の子育てのノウハウ、理系脳を育む秘訣とは。

「なぜ?」は自分と他人両方に向ける言葉

 小学1年生になる頃から、子どもの内部に、「現象の因果関係」への興味が芽生えてきます。それが「なぜ?」という質問になって表れるのです。

 でも、どんな子どもでも「なぜ?」という質問ができるわけではありません。「なぜなの?」と素直に聞けるのは、実は「僕はできる子だ」という自己肯定感がある子どもなのです。

 反対に、自己肯定感のない子どもというのは「なぜ?」と聞くこと自体が恥ずかしいと感じがちです。「わかってないのは僕だけかもしれない」と感じて、「なぜ?」の一言が口から出てこないのです。

 「なぜ?」という質問をするまでには、二つの段階があります。まずは自分のなかに「なぜなんだろう?」と考える気持ちが芽生えて、その後「なぜ?」と人に聞く行動へと移るわけです。

 つまり、「なぜ?」は自分に向ける言葉であり、同時に他人に向ける言葉でもあるということです。

 自己肯定感のある子どもは、「なぜ?」という疑問のいくつかは、自分のなかで解決することができます。それが快感になると、自分で何とか答えを見つけようと、粘り強く勉強や人生の出来事に向かっていくことができるのです。

親も「なぜ?」と考える思考の習慣をつける

 中学受験においては、中堅校の入試問題であれば、暗記だけでも何とかギリギリ合格点を取ることができます。でも、上位の学校は、そうはいきません。

 麻布や渋谷教育学園渋谷中などの入試問題を見ると、大人でも「なぜなんだろう?」「そうだったんだ!」という驚きとともに問題文を読み進めるほど高レベルです。

 過去には「海嶺での堆積物の変化」「カーボンマイクの仕組み」「放射性元素の半減期」「自転車の進化」など、小学6年生が知っているはずのない内容が出題されています。

 そういった問題では、子どもがそれらの知識を持っていることが要求されているのではありません。初めて見聞きする知識や事柄に出合ったときに、因果関係や原因に興味を持ち、論理的な思考ができるかどうかが求められているのです。

 このように、要求されていることが知識ではない以上、その子どもが積み上げてきた経験や、経験のなかで感じたこと、考えたことが試されているとも言えます。だからこそ「なぜ?」という思考が大切なのです。

 もしわが子に「なぜ?」を言えるようになってほしいと思うなら、親自身もさまざまなことに対して「なぜ?」と考える思考の習慣をつけてください。子どもはそういう親の姿を見て、真似ていきます。

 たとえば子どもが勉強しないなら、
「子どもが勉強しないのはなぜか」
と考えます。それがうまくいかない時には、
「子どもが勉強しないと私が考えるのはなぜか」
と自分に問いかけてみるのです。

 「なぜ?」の返答を焦って求めるのではなく、「なぜ?」を重ねて考える楽しさを味わうような自分への質問であってほしいと思います。

 考えてもわからなければ、とりあえず横に置いておきます。でも、母親が人生や子育てにおいて「なぜ?」という気持ちを持ち続けていれば、いつか別の「なぜ?」を考えている時に、それまでモヤモヤとしていたことへの答えが突然出て、スッキリできることもあるのです。

 知識や思考は、決して直線ではありません。網の目のようにからみ合い、つながり合っています。大切なのは、いつも「なぜ?」の気持ちを持ち続けることです。

御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方(西村 則康 著/アスコム)より「最強頭脳のベースをつくる23の法則」

リセマム

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