「好きなクルマ・バイク漫画」トップ5、2位は『頭文字D』

3月20日(水)16時0分 NEWSポストセブン

スーパーカーブームを巻き起こしたレース漫画の元祖(C)池沢早人師

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 若かりし頃、もしくは現在でも胸を熱く焦がす自動車やバイクを題材にした漫画の数々。このたび本誌・週刊ポストは「好きなクルマ・バイク漫画」のアンケートを実施。読者700人超の投票でトップ5にランクインした作品を当時の時代背景や流行とともに一挙紹介しよう。


◆第1位(132票)スーパーカーブームを巻き起こしたレース漫画の元祖

『サーキットの狼』


【あらすじ:どのチームにも属さずロータス・ヨーロッパに乗る一匹狼の走り屋・風吹裕矢は「ロータスの狼」として名を轟かせていた。数々のライバルたちとの戦いや死別を経て、舞台を公道からサーキットへと移した裕矢は、プロレーサーとしての頂点F1を目指す(1975〜1979年連載)】


 愛車ロータス・ヨーロッパに乗る主人公風吹裕矢が一匹狼の公道レーサーとしてライバルをなぎ倒し、やがてはプロレーサーへと駆け上がる。1975年の連載開始後、ポルシェ、フェラーリはもちろん、ランボルギーニ、マセラティ、ミウラ、日産・フェアレディZ、シボレー・コルベット、トヨタ・2000GTなどの名車が登場しスーパーカーブームの火付け役となった伝説的な作品だ。


 特に暴走族「極道連」が乗るデ・トマソ・パンテーラは、当時の小学生が呪文のように「デ・トマソ・パンテーラ、デ・トマソ・パンテーラ……」と連呼していた。また、スーパーカー消しゴムも大流行した。


 あまりの爆発的な人気の中、裕矢とミキの初デートシーンにおいてミキの胸が少しはだけるシーンに小学生たちは釘付けになった。当時の少年誌で永井豪の漫画のようなハレンチコメディ以外でエッチなシーンが描かれていること自体が珍しく、小学生たちは衝撃を受けたものだった。


◆第2位(125票)ドリフトを競技として定着させた金字塔

『頭文字D』


【あらすじ:トヨタ・スプリンタートレノ(AE86・通称ハチロク)に乗る高校生の主人公・藤原拓海が峠を走り抜く公道バトル漫画。ライバルたちとの戦いを通じて、やがて拓海は「頂点に立つドライバー」を目標に走りの世界に身を投じていく(1995〜2013年連載)】


 トヨタの86トレノで公道レーサーたちをなで切る主人公は高校生3年生の藤原拓海。父・文太の愛車を譲り受けてからより高度なドライビングテクニックを会得し、いずれはプロのレーサーを夢見る。『頭文字D』がドリフトという存在を世に知らしめたことで、道路交通法で禁止されていたにもかかわらず“ドリフト族”が生まれ、峠での横転、転落、ドリフトによる巻き込み事故が多発した。


 そもそも、拓海は13歳の頃から無免許で自動車を運転し、家業の豆腐店の配達を86トレノでやっていた経験からドライビングテクニックを養った。文太は息子に飲酒運転させるなどハチャメチャな教育方針。さらに、同級生の恋人茂木なつきは月3回で小遣い30万円の援助交際をしながら拓海と付き合う二股女という設定を見ると、レース内容を抜きにすれば、当時としてはかなりぶっ飛んだ作品でもある。


◆第3位(52票)全開バリバリで1980年代を駆け抜けた

『バリバリ伝説』


【あらすじ:大型バイクで峠でのバトルに明け暮れる高校生の巨摩郡は、ライバルたちと切磋琢磨しながら、世界のトップレーサーへと成長していく。そして世界最高峰の二輪レースであるWGP500ccクラスへ挑戦する(1983〜1991年連載)】


 1980年代、オートバイに憧れる青少年たちを熱狂的に虜にし、サーキットを中心に描くレース派のバイク漫画として君臨した『バリバリ伝説』。「羯徒毘路薫’狼琉(かっとびロックンロール)」の歌詞で“バリバリ”全開だった横浜銀蝿が解散した1983年に連載開始。若者たちの間で「バリバリ」は日常的な単語だった。


 連戦連勝だった公道レーサー巨摩郡は持ち前の実力を発揮し、世界の桧舞台へと上がる。若き天才日本人に立ちはだかるのは、郡とは異なる特長を持つ天才ラルフ。二人は切磋琢磨し合い、郡は日本人初のワールドグランプリチャンピオンの栄冠を勝ち取る。


 郡には、聖秀吉という互いに認め合うライバルがいたが、事故に遭って死んでしまう。後に、しげの秀一氏は雑誌で「あまりに存在が大きすぎて、主人公を食う可能性があったから」と答えている。


◆第4位(50票)ナナハンに恋と青春をかけた若者たち

『750ライダー』


【あらすじ:高校2年生の主人公・早川光は白いツナギ姿でホンダCB750フォアを駆り、公道レースを繰り返していた。やがて委員長・久美子との出会いや、クラスメイトで親友の順平たちとの触れあいなど、喫茶店「ピットイン」を舞台に、思春期における青春を駆け抜けていく(1975〜1985年連載)】


 カミナリ族から呼び名が変わった暴走族が事件事故を多発し、社会問題として注目された1975年、不良=バイクという図式が確立された時期に連載開始。初期は、高校2年生の主人公・早川光がアウトローの走り屋として描かれ、硬派なストーリーが展開されていた。


 しかし後期になると一転してラブコメ路線に変更し、硬派だった早川光が柔和になって委員長(久美子)とのイチャイチャムード満載に。それでもホンダ・ドリームCB750フォアのフォルムは漫画史上最高に美しかった。


 著者・石井いさみ氏のアシスタントに、あだち充氏がいたのは有名な話で、石井氏曰く「女房に『すげえのが入ってきて、俺よりうまいぞ』と言ったくらい。後半はほとんど彼に描かせました」とある。確かに、喫茶店“ピットイン”のマスターなんか、『タッチ』の南ちゃんのお父さんにそっくり。


◆第5位(42票)バイクと銃と友情の熱きドラマ

『ワイルド7』


【あらすじ:悪人の処刑を許された超法規的警察組織、通称「ワイルド7」はホンダCB750を駆る主人公・飛葉大陸をはじめ、ヘボピーや八百などのワイルドメンバーたちが悪を討つ(1969〜1979年連載)】


 編隊的な格好良さといったらランキング中ナンバーワンではないか。司法試験もパスするほどの頭脳明晰のキャリア官僚である警視庁の草波勝は、腕の立つアウトローを集め、バイクと武器、そして殺人許可のライセンスを与えた「ワイルド7」を結成し、隊長となる。映画『007』のボンドガールのようにグラマーで艶っぽい美女がたびたび登場し、少年たちの心を惑わした。


※週刊ポスト2019年3月29日号

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