私が「空想路線図」を作り続ける理由 廃線・未成線が描くロマン、話題の作者に聞いた

3月22日(金)17時0分 Jタウンネット

路線図の魅力とは?

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幻の鉄道路線や、跡形もなく消えてしまった鉄道——それらを現代の路線図の上で復活させているのが、ツイッターユーザーのカオストレイン(@chaostrain)さんだ。


名鉄に東武と、大手私鉄の路線図に未成線や廃線を描き加えて自作し、その度に鉄道ファンや地理ファンを中心に話題の的になっていた。


膨大な文書や地図を調べ上げて路線網を再現するのは大変な労力になるが、この活動を続ける理由、架空の路線図の魅力などを聞いてみた。



鉄道路線から「歴史」が見える


小さい頃から名鉄や名古屋の地下鉄が身近で、自然と興味を持つようになったカオストレインさん。路線図の他にも乗り物関係の動画制作も行っている。



鉄道趣味の中に架空の鉄道を考える「架空鉄道」というジャンルがあるが、全くゼロから架空鉄道を考えるとちょっと荒唐無稽な気もした。そんな中で興味を持ったのが、廃止路線と未成線の世界だった。というのも、廃線はかつて確かに存在した線であるし、未成線は鉄道会社が計画した線なので、歴史の歯車が少しでも違えば現在も列車が走っていたかもしれない。そう思うと全く架空の鉄道を考えるよりリアリティがあるし、現実の歴史ともリンクしていて面白いと考えてこの活動を始めたという。


鉄道が廃止されるのは、昔は栄えていたが産業構造の変化で人口が激減したり、並行する道路が整備されて乗客が減ってしまったりすることなどが理由。今は線路など跡形も無い路線でも、当時の村落と人の流動に沿ったもので、林業・漁業などの発展に深くかかわっていた線もあった。鉄道の廃止とともに失われた土地の歴史にも触れられてロマンのある試みでもある。


また未成線は計画こそ派手に立ち上げたものの鉄道会社の財政難、戦争による資材不足など様々な理由で頓挫してしまったものが多い。大風呂敷といえばそれまでだが、鉄道会社の野望がうかがい知れるし、鉄道があればあの町やこの駅ももっと発展したかもしれないと想像が膨らむ、そういった面白さも路線図を通じて伝わればとも考えて、1駅1駅丹念に廃線や未成線を描いてきた。



カオストレインさんの架空路線図を見て、「この路線があればきっと毎日乗っていました」「近所に鉄道が通っていたかもしれないなんて」と感想をもらうこともあるそうで、鉄道ファン以外にも路線図の魅力を伝えられることがモチベーションになっている。


歴史好きやデザイン好き、動画制作をされている人もネットで架空の路線図を知って喜んでもらうこともあるという。どことなくとっつきにくい印象もある鉄道趣味の世界にも興味を持ってもらえているのではないかという。


現在、カオストレインさんは近鉄の廃線・未成線・分離独立した他社線まですべて網羅した総延長1300キロ越えの路線図を作ったり、名鉄の駅の発車案内を他社風にしてみる動画を作ったりしている。


廃線・未成線を載せたフルマップ第3弾は、お待たせしました近鉄さんです(^^)
南海・京阪の一部が近鉄だった頃も含めた「大近鉄」。
白い点線は廃線区間、破線は未成線です。
総延長は約1,330キロで、JR四国(約850キロ)を上回り、国内ではJR東海(約1,980キロ)に続きます。#路線図 #近鉄 #大近鉄? pic.twitter.com/6uRq6eAi8H
- カオストレイン@路線図や鉄道動画 (@chaostrain) 2019年3月16日

もしも名鉄名古屋駅の発車案内が、JR東日本 大船駅にある10列車案内ディスプレイだったら...?!
スペースばかり取る割に、肝心な情報を載せきれない感。
この形式は大船駅だからこそ有用なのだと痛感。#発車標 #もしも各社の発車標が名鉄に設置されたらシリーズ pic.twitter.com/QVOwrhWrvL
- カオストレイン@路線図や鉄道動画 (@chaostrain) 2019年3月18日

鉄道趣味の切り口拡大にも貢献しているこうした取り組み、他にもいろいろなリクエストも来ており、これからも続けていきたいとのことで楽しみだ。


Jタウンネット編集部・大宮 高史

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