「真っ赤なヒールを履いてデートへ向かった私。派手すぎる?後悔していると、見知らぬおばあさんが足元を指差して...」(千葉県・20代女性)
2022年3月23日(水)11時0分 Jタウンネット
家を出るまでは何とも思っていなかったのに——。
Jタウンネット読者のFさん(千葉県在住・20代女性)が編集部に寄せてくれたのは、彼女が高校生のときのお話だ。
当時付き合っていた恋人とのデートの待ち合わせに向かっていたFさんは、駅のホームで自分の履いていた赤いヒールが気になっていた。
というのも、今まで意識していなかったのに、駅に着いてから自身の靴がやたらと派手で恥ずかしくなってきてしまったのだ。
家に帰って履き替えたい、けれどそんな時間はない......。
泣きそうになっていた彼女に、向かいのホームから見知らぬおばあさんが何か話しかけてきた。耳を澄ませてみると......。
デート前なのに困り果てた気持ちに
高校生のときです。
その日、当時お付き合いしていた先輩と遊びに行くため、駅のホームで電車を待っていた私は、いてもたってもいられない思いをしていました。
原因は昨日買ったばかりの靴でした。
当時、黒い服ばかり着ていた私ですが、その日は大きめのリボンのついた真っ赤なヒールを履いていました。
買ったときも、今朝出てくるときにもあまり深く考えていなかったけれど、駅に着いてしまってからその真っ赤なヒールが猛烈に恥ずかしくなっていたのです。
どうしてこんな派手なものを選んでしまったのか、きっと先輩にも笑われる。
帰って履き替えたい、でも待ち合わせに遅れてしまう、どうしよう、とデート前なのに困り果てて泣きたいような気分でした。
見知らぬおばあちゃんが、私の足元を指差して...
すると、不意に向かいのホームで知らないおばあちゃんが私に向かって手を振って、何か言っていることに気づきました。
びっくりして、なんだろうと耳を傾けると、そのおばあちゃんは私の足元を指差して、笑顔でこう言っているのでした。
「可愛い靴ね!」
私は、嬉しくて思わず顔が真っ赤になりました。
さっきまでの恥ずかしさや、帰りたいという悲しい思いはそのおばあちゃんの一言で吹き飛んでしまいました。
そのままおばあちゃんは、笑顔で反対側の電車に乗っていかれました。
その後、私は本当に幸せな気持ちでデートに向かうことができたのでした。
それ以来、リボンのついた赤いヒールは私のお気に入りになり、もう履けなくなった今でも大事に靴箱にしまってあります。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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