体形=体重じゃない、それでもあなたは 「シンデレラ体重」を目指すのか

3月23日(金)9時0分 週刊女性PRIME

若い女性が憧れるスリムでメリハリのあるボディ

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 ドラマやCMで活躍するタレントたちの体形に憧れるのは世の常。しかし、度が過ぎると思わぬ危険が。キラキラなネーミングの陰に潜む、健康リスクとは─。

「元AKB48の小嶋陽菜さんが理想の体形です。友達もみんな、彼女みたいになりたい、って“シンデレラ体重”を目指してダイエットしています!」(10代女性)

 若い女の子たちに人気の、スリムでメリハリのある体形。そんな体形になるために、彼女たちが目指しているのが“シンデレラ体重”─。これは、身体ラインが最も美しく見えるための体重なのだという。“ぽっちゃり女子”というタレントも人気になったが、スリムな体形に憧れる気持ちはいつの時代も変わらないよう。

 指標となる体重は、身長(m)×身長(m)×20×0.9で求められる。例えば、160cmの人だと、1.6×1・6×20×0.9で、46.08kg。しかし、日本肥満学会が肥満などを判断する基準とするBMI指数、BMI22の標準体重と比べると、“シンデレラ体重”は約10kgもマイナスとなり、実はやせすぎの部類になってしまうのだ。

「私のところにも、モデルの方がダイエットの相談に来られたことがあります。十分にスリムなのですが、もっとやせたいと……。仕事だからしかたのないことなのかもしれませんが、若いときから無理なダイエットをすると、さまざまなリスクを抱え込んでしまうんです」

 こう話すのは、一般社団法人・大人のダイエット研究所の岸村康代代表理事。最近、話題になっている“シンデレラ体重”を目指す女性に警鐘を鳴らす。

「モデルさんや、タレントさんのスリムな体形に憧れる気持ちはよくわかります。でも一切、食事をしないといった極端なダイエットをすると将来、自分が望まない影響が出てきてしまいます。

 例えば、ホルモンバランスが崩れることで、骨粗鬆症や月経痛の原因になったり、抵抗力、妊娠率の低下、低体重児の出産や、早産などさまざまなリスクが高くなります」(岸村代表、以下同)

 そして、そのリスクは自分だけでなく子どもにも影響を与えるという。

「生まれた子が将来、肥満になるリスクが高まり、孫の代、3世代先まで影響してしまう可能性もあるのです」



■ダイエットで大切なのは代謝能力



 では、どういったダイエット方法がいいのだろうか? 岸村代表はこう続ける。

「食品のカロリーを目安に食事を考える方がいらっしゃいますが、基礎代謝と活動代謝には個人差もありますし、年齢によっても変わってきます。基本的には筋肉を使いながら、有酸素運動に取り組むと代謝が上がって太らない身体へと変わっていきます」

 自分自身の代謝能力を知るためには毎日、体重を量って折れ線グラフにするのがオススメだという。

「体重の移り変わりを視覚化することが大切です。飲み会の翌日には体重が増えてしまったけど、運動したら2日で戻った。運動を続けていたら、1週間でこれだけ減ったなど、自分の身体の運動と代謝のバランスがわかるようになります」

 ポイントは、体重が増えた前日にどんな行動と食事をしたかを確認すること。原因を知ることでどうすればやせるのかがわかってくる。そしてもうひとつ大切なのが、必要な栄養素を十分にとること。

「基本は、肉や魚、大豆や卵といったタンパク質と、ビタミンや食物繊維を含む野菜をしっかり食べること。1日あたり350g以上、中でも色の濃い野菜(緑黄色野菜)を120g以上、摂取するようにしてください」

 と、岸村代表。緑黄色野菜は、季節の旬の時期に食べるのがオススメだと話す。



「旬の野菜は手に入れやすい価格になりますし、うまみや糖度も増して抗酸化力が増しています。春野菜には食物繊維やカリウム、夏野菜には夏バテ防止になるビタミン。秋野菜や冬野菜にはミネラルが多く含まれています」

 食べるものだけではなく、タイミングも重要。

「体重が増えたからといって、食事を抜くことはやめて、きちんと3食とるようにしましょう。働いたり、頭を使う1日の始まりの朝食や、仕事の合間の昼食など、エネルギーを必要としているタイミングではしっかりと食べる。そして、身体を動かしたあとで、あとは寝るだけとなるなら夕食は軽めにすることです」



■目的は“やせる”ではなく“キレイ”



 こうした食生活を続ければ、太りにくい体質となり、さらに腸内環境も整って肌ツヤがよくなってくるという。多くの女性からダイエットの相談を受けてきた岸村代表は食べなければ早くやせられる、と“シンデレラ体重”を目指す女性の思い込みに対してこう指摘する。

「やせることが目標ではないはずです。キレイになりたいというのが目的ですよね? 食事を抜いて“シンデレラ体重”になっても、それはやせたのではなく、やつれたと見られてしまうかもしれません。健康的でツヤのある肌で、メリハリのあるボディが理想なのだと気がついてほしいです」

 昨年、フランスでは極端にやせているモデルたちの活動を禁止する法律が施行された。モデルたちはBMIの数値が低すぎず、健康体であると証明する医師の診断書を提出することが義務づけられた。

 この流れに乗り、高級ブランドのクリスチャン・ディオールとグッチは、やせすぎのモデルを今後、ファッションショーで起用しないことを発表した。

「業界全体への刺激となり、ファッションモデルの労働条件を、変革させたいと思っている」

 と、コメント。こうして、若者に現実的ではないボディイメージを植えつけたり、摂食障害の引き金になることを制限する動きが世界では主流になっている。

「体形=体重ではありません。体重が落ちても、身体がむくんでしまい、ほとんど体形が変わらないこともあります。無理なダイエットをすれば筋肉が落ち、リバウンドで身体につくのは脂肪です。そうなると代謝能力が落ち、少し食べただけでも太りやすい体質となってしまいます。きちんとしたダイエット方法で、健康的な身体を手に入れていただきたいです」

■話をうかがったのは……







一般社団法人・大人のダイエット研究所

岸村康代代表理事

 自身の15kg減量の経験や2000人以上のダイエットのサポートをしてきた経験を生かし、商品開発、講師、メディア出演など、多方面で活躍。忙しい大人が無理なく健康になるためのおいしくて身体にいい食を推進している。

<取材・文/相坂喜久代>

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