ビル・ゲイツが原発を全力「推進中」もう暴走レベル! 次世代ゲイツ原発「進行波炉」は本当に安全なのか!?
2019年2月11日(月)12時0分 tocana
エネルギー政策が時代に逆行か? アメリカで原子力発電に回帰する動きが加速している。これを強力に推し進めているのがほかならぬビル・ゲイツ氏なのだ。
■ビル・ゲイツが原発推進ロビー活動
世界的な感染症の蔓延“グローバル・パンデミック”に警鐘を鳴らしたり、画期的な次世代コンドームの開発に出資したりと、現在の人類が直面している問題に対処すべく多岐に及ぶ活動に精力的に取り組んでいるビル・ゲイツ氏が、安全で効率的な原子力発電施設の開発を強力に推進している。
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中国などを除けば世界的な“原発離れ”のトレンドが広がっているが、この動きに逆行するかのごとくビル・ゲイツ氏が、新たな原発の開発へ向けて国会議員や議会を説得しているようだ。
ゲイツ氏は2006年に、安全性を高め核廃棄物の排出が少ない新型の原子炉である進行波炉(TWR)の開発と普及を推進する企業「TerraPower」を創設している。ゲイツ氏はこのTWRの開発をスピードアップさせるために、TerraPowerに対し自身が10億ドル(約1100億円)を投資し、さらに民間からの投資を合計で同じく10億ドルを調達するとワシントンの国会議員たちに説明している。
このロビー活動は功を奏し、2017年12月20日にアメリカ合衆国原子力規制委員会の承認の下でTWR開発計画に対し2億2100万ドル(約240億円)の予算が計上されることになった。また企業としてのTerraPowerには地方税の上限が定められたということだ。
ビル・ゲイツ氏が新型原発の開発をここまで強力に推し進めている理由は何なのか。そこにはやはり温室効果ガスの削減をはじめとする環境問題への取り組みがあるということだ。
「原発は気候変動問題に対処するための理想的な方策になります。原発は24時間運用と出力調整が可能な上に、二酸化炭素を一切排出しません。現状の原子炉で問題となっている事故のリスクは、技術革新によって解決が可能なのです」(ビル・ゲイツ氏)
■専門家がゲイツ氏の原発推進に“憂慮”
しかし「Washington Post」紙などの記事によれば、一部の専門家からゲイツ氏が推進するTWRへの疑問が投げかけられているということだ。
アメリカの科学者団体「憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists)」に所属しているエドウィン・ライマン氏もゲイツ氏の計画に“憂慮”しているうちの1人である。もはや「ゲイツ原発」とさえ呼ばれることもあるTWRだが、まだ開発されたわけでもないのに、TerraPowerへの期待だけが先走りしているというのだ。
「先進的な原子力発電設計の供給会社は、彼らが数年で、そして世界中でそれらを商業的に展開することができると言っていて、我々の多くもそのように感じてはいます。ただ、実際にどれほど速く普及し、どれほど効果的であり得るかについて、一般の人々を誤解させているとも言えるので(期待に沿えなかった時の失望を考えれば)彼らの主張は逆効果であると思います」(エドウィン・ライマン氏)
そしてTWRには技術的にまだ解決されていない課題があることも指摘されている。
昨年の米マサチューセッツ工科大学のレポートでは、TWRが主張しているパフォーマンスを発揮するには、燃料と素材に関する先進的な技術が要求されていると報告している。
専門家が具体的に指摘しているのは、劣化ウラン(depleted uranium)を原子炉の中で一定のペースで燃焼できないことと、その結果として燃料棒を再編成するために設計を変更する必要があること、そして従来の原子炉よりも強力な中性子の衝突から燃料棒を保護するために必要とされる強度の金属素材が見つけられていないことなどであるという。
政治的な問題としては中国との関係もありそうだ。TerraPowerは2017年にTWRの開発を目的に中国の原子力発電大手との合弁企業を設立しているが、昨今の“米中貿易戦争”がこの協力事業の先行きに影を落としているのかもしれない。
ビル・ゲイツ氏が将来のエネルギーとして、まだ原子力にこだわっている点はやや残念な感もあるが、この件をはじめ今年のゲイツ氏がどんな動きを見せるのか、この希代のビリオネアから引き続き目が離せないようだ。
(文=仲田しんじ)
※画像は、ビル・ゲイツ氏 「Wikipedia」より引用
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