『閃光のハサウェイ』のキャスト変更に複雑な心境 ガンオタはどう受け止める?

2020年3月27日(金)7時0分 キャリコネニュース

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が7月に映画化される。主人公のハサウェイは言うまでもなく、初代ガンダムからレギュラー登場し続けたブライト・ノアとミライ・ヤシマの息子。『逆襲のシャア』では主要キャラの一人として登場し、以降小説全3巻にわたって刊行された作品『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の主人公である。

ガンオタにとってはハサウェイという人物は、宇宙世紀モノの後半に登場した人物ではある。しかし、主要人物の息子で、小説版では主人公としてガンダムに乗るという点を考慮すると、それなりに重要度の高いキャラではある。(文:松本ミゾレ)

やっとハサウェイの活躍が劇場で観れる(ただし声は別の人)!

その証拠に、これまで『閃光のハサウェイ』という作品自体の映像化はなかったが、ゲーム作品などでは同作のキャラやMSが登場していた。そしてその都度、ハサウェイの声を担当していたのが、『逆襲のシャア』以来彼の声を担当し続けてきた佐々木望氏である。ファンにとっては、今度の劇場版でもハサウェイの声は佐々木氏になるのが当然であった。

シャアの声を池田秀一氏以外がアテても違和感しかないように、ハサウェイだって出番は少ないながらも声もコミでキャラクターとして成立していたわけだ。少なくとも、僕はそう認識してきた。

ところが劇場版『閃光のハサウェイ』では、キャストが一新され、ハサウェイは若手の小野賢章氏が担当することになった。まあ、そこに至るまでの葛藤や大人の事情、若手の声優を売り出したいという思惑なんかもあったことだろうから、いちファンが文句を言ってもしょうがないと思いつつ、複雑な感情を抱いた。

「ガノタしか観ないのに声優変わっても観たいと思うガノタがいるのか」

変化するのはキャストだけではない。いくつかのニュースサイトが報じた本作のファンイベント配信のレポートによると、本作プロデューサーの小形尚弘が気になる発言をしている。世界での展開を見据え、メインキャスト、モビルスーツ・キャラクターデザイン、音楽等をリニューアルするというのだ。

正直これについては不安もある。MSのデザインまでいじって、ハサウェイの声も別人がやるというのは、それは果たして『閃光のハサウェイ』という題材を使ってやることなんだろうか、と感じてしまう。

この点については、5ちゃんねる上でもいくつか指摘が入っていた。旧来ファンの声を引用したい。

「Gジェネとかゲームだとそのまま佐々木さんだったしな。声も大人だから低くなっても違和感はなかった」
「そもそもガノタしか観ないのに声優変わっても観たいと思うガノタがいるのか疑問」
「ガンダムの中でも相当にマニアックな部類だろうに、ここで今更声優一新とか負け必至の無駄博打にしか思えない」

とこのように『閃光のハサウェイ』という従来の、それもコアなファンしか劇場に足を運ばないような作品でキャストを一新することに違和感をおぼえる人の声が目立つ。

しかも世界展開と言われても、初代ガンダムですらほとんど果たしていないような偉業をいきなり『閃光のハサウェイ』ができるはずもなく……。なんか絵空事だなぁと心配にすらなってしまう。

そのうえでMSにも余計なアレンジだのラインだのが追加されたりしたら……怖くて夜も眠れない。だって劇場版『機動戦士Zガンダム』3部作でも、「今更そんなアレンジするなよ」と憤りたくなるMSのデザイン変更があったし。ジ・Oなんてその割を食った一番の被害者だと思っているぞ!

どうしてもアレンジを加えるなら、ストーリー面だと思う。この作品はハサウェイが指導者となって行う私設軍による紛争行為が描かれ、いわゆるテロ行為のようなものを起こす。

今の時代だとここをちょっとマイルドにしたほうがいいように思えるんだけども、逆にキャストもMSも音楽も変えておきながら、ここだけオリジナルをしっかり踏襲してたら、それはそれで伝説に残るかも。

ともあれ、観ないまま不安視してもしょうがない。僕は公開直後に劇場に足を運ぶつもりだ。


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