缶詰博士の珍缶・美味缶・納得缶 第99回 広島が「ご当地缶詰」で全国制覇を狙う!?

3月27日(金)12時1分 マイナビニュース

手軽に各地の味が味わえるご当地缶詰。缶詰博士によれば、今後も新しい商品が続々と登場してくるそうです。

「今注目してるのは広島県。あそこは缶詰で全国制覇を狙ってますぜ」と、なぜか小声で話す博士。怪しい陰謀論みたいですが、どういうことでしょうか?

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○仕掛けるのはヤマトフーズ

アヲハタ(ジャム)、青山商事(洋服)、アンデルセン(パン)、大創産業(ダイソー)、ミカサ(バレーボール)。すべて広島に本社を置く企業であります。広島は実は、有名企業の産出地なのであります。

そんな土地で獅子奮迅の活躍をしているのが「ヤマトフーズ」。広島産のカキやムール貝を使ったご当地缶詰を手掛けていて、塩レモンで味付けした「レモ缶」シリーズは特に女性に人気。広島といえばレモン生産量が全国1位でもある。

このシリーズに新たに加わったのが、「レモ缶北海道ほたて」である。

○各地とコラボ

大事なことなのでもう一度書くが、レモ缶"北海道"ほたてである。広島産原料にこだわっているのかと思ったら、まさかの北海道産である。
(何だよ、節操ねぇなあ)
と一瞬思ったが、そうではなかった。ヤマトフーズはご当地缶詰で全国制覇を狙っている(らしい)のだ。

その証拠に、パッケージには「ご当地グルメコラボシリーズ」と明記してある。まずはこの北海道ほたてを嚆矢(こうし)とし、これから各地のグルメ食材を貪欲に取り込んでいくもくろみなのである。

○後から香るバター

さっそく中身を検証してみよう。開缶!

最初に立ち上がってくるのはちょっと甲殻類っぽい匂い。ほたて特有の香しさである。そのすぐ後から追ってきたのはバターの香りだ。加熱したバターの芳醇な香りがぐいぐいと食欲をそそる。しかしこのバターが、このあと小さな問題を起こす。

○背後でアピール

かくのごとし。パッケージに書いてあった簡単アレンジ「茹でたアスパラガスと一緒に」という見本通りに作ってみた。

こうしてみると、広島のご当地缶詰というイメージがまったくない。おまけに、先ほどのバターの香りだって北海道を連想させる香りだ。

こんなことでコラボといえるのか。対等な関係こそコラボではないのか?
……などと思いつつ食べてみると、誠にウマい。思わず「おふっ」という訳の分からぬ声が出るほどウマい。ほたてのしゃくしゃく食感と凝縮したうまみもいいし、何といってもバターのミルキーな風味が加わった塩レモンの爽やかさがたまらない。

一見するとコラボ相手を立ててはいるが、その背後ではさりげなくレモン大国広島をアピールしている。この野望はどこまで続くのか、楽しみではある。

缶詰情報
ヤマトフーズ/レモ缶北海道ほたて 55g 500円(税別)
同社ショッピングサイトなどで購入可

○筆者プロフィール: 黒川勇人/缶詰博士
昭和41年福島県生まれ。公益社団法人・日本缶詰協会認定の「缶詰博士」。世界50カ国以上・数千缶を食している世界一の缶詰通。ひとりでも多くの人に缶詰の魅力を伝えたいと精力的に取材・執筆を行っている。テレビやラジオなどメディア出演多数。著書に「旬缶クッキング」(ビーナイス/春風亭昇太氏共著)、「缶詰博士が選ぶ!『レジェンド缶詰』究極の逸品36」(講談社+α新書)、「安い!早い!だけどとてつもなく旨い!缶たん料理100」(講談社)など多数。公式ブログ「缶詰blog」とFacebookファンページも公開中。

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