長さ64ミリ、重さ5グラム 「刃物のまち」関市で生まれる「包丁の赤ちゃん」が可愛すぎる
2021年4月6日(火)21時0分 Jタウンネット
2021年4月1日、次のようなツイートが投稿され、話題になった。
春になると、刃物の産地岐阜県関市ではたくさんの包丁の赤ちゃんが生まれます。立派な包丁になるまで関市の職人さんに大切に一本一本育てられ、みなさんの台所に旅立ちます。
— ジー・サカイネコの包丁&ホットサンドメーカー発売 (@G_SAKAI) March 31, 2021
ダマスカス包丁の赤ちゃんには小さくても模様があります。かわいいですね。#エイプリルフール pic.twitter.com/RqW4i6Fmfh
春になると、「包丁の赤ちゃん」が生まれる、という衝撃的なニュースだ。さすが刃物の産地、岐阜県関市ならではの極秘情報。「立派な包丁になるまで関市の職人さんに大切に一本一本育てられ、みなさんの台所に旅立ちます」というコメントも添えられている。
写真は、生まれたばかりの「包丁の赤ちゃん」だ。手のひらに入る、なんともあどけない姿ではないか。「ダマスカス包丁の赤ちゃんには小さくても模様があります。かわいいですね」とコメントが続く。思わずニッコリする光景だ。
しかし、ちょっと待った! ホンワカするのは、もう一度、日付を見てからにしよう。
4月1日、そう、エープリルフールだ。すっかりだまされてしまったが、エープリルフール用のネタなのだ。「包丁の赤ちゃん」が生まれるなんて......、そんなことあるわけがない、でも、ひょっとしたら?
Jタウンネット記者は、関市の刃物メーカー、ジー・サカイに取材した。
コロナ禍でも売れ行き好調!?

電話取材に応じたのは、ジー・サカイの広報担当者だった。
そもそも「包丁の赤ちゃん」は存在するのだろうか?
「ミニチュアサイズの包丁は、全長64ミリ、重さ5グラムですが、販売しております。
ペーパーナイフとして使用したり、小さな人形、フィギュアに持たせて写真を撮る、撮影用に使われるようです
またミニトマトを切ったり、ミニチュアサイズの料理を作られる時に、好まれているようですね」(広報担当者)
「包丁の赤ちゃん」ことミニチュアサイズの包丁は、オンライン通販で、月に2〜3本は売れているという。サイズが小さいだけで、材料や工程は大きな包丁とほとんど変わらない。小さい分、かえって手間がかかるかもしれない。

ジー・サカイブランドを手掛ける「ガーバー・サカイ」の前身である「坂井刃物製作所」は1947年に創業された。
現在、社員数は約30人で、刃物産地として知られる関市では中規模の企業だという。同社の売れ筋は、海外輸出向けレジャー用ナイフだ。キャンプ用、釣り用のナイフは、コロナ禍でも売れ行き好調らしい。
ダマスカス包丁などのキッチン用品も、コロナの影響で、自宅で料理をする人が増えたためか、業績好調だという。
ジー・サカイではツイッターだけでなく、YouTubeでも「包丁の赤ちゃん」について、動画を公開している。
それらには、こんな声が寄せられている。
「赤ちゃん格好可愛い」
「包丁の赤ちゃんとは初めて聞きました」
「すくすく育って、立派な包丁になって欲しいですね」
(4月7日11時45分:ジー・サカイより回答した内容を訂正したいとの要望があり、記事の一部を変更しました。)